新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

最後が来るその前に出逢えたということ

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 「エンド・オブ・ザ・ワールド」(原題 SEEKING A FRIEND FOR THE END OF THE WORLD) 主演 スティーブ・カレル

 

  「地球は後3週間で滅亡します。」ラジオから流れる冷たい音声、迫り来る小惑星の破壊に失敗した世界に残された道はただただ滅びを待つのみでした。男の名前はドッジ、保険会社に勤めていたごく普通の男です。妻は世界滅亡を知ると同時に何処かへ去り、孤独になったドッジは何をするわけでも無く今まで通りの生活を続けていました。ある日、ドッジの家の前で大泣きする女性がいました。彼女の名前はペニー、近所に住む女性です。なんでも、家族に会うために乗りたかった飛行機に乗り逃したとの事でした。

  翌日、ペニーはドッジにある手紙を渡します。それは家が近くだということもあり間違えてペニーの家に届いていたドッジ宛の手紙です。その手紙の中にはドッジがかつて愛した…そして今も思い続けている女性オリヴィエからのものも入っていました。世界が滅亡するその前にオリヴィエにまた会おうと、ドッジの、そして成り行きでついていくことになったペニーの旅が始まります。

 

  滅びゆく世界を舞台に繰り広げられる愛を描いた作品です。真面目なドッジはオリヴィエに会うため、自由奔放なペニーはドッジの知り合いの飛行機で家族の元へ連れていってもらうためというそれぞれの目的のために始まるこの旅の中で2人がどんどん親密になってゆきます。

 

  さて、ベッタベタな内容で話していきますよ。皆さんは、世界が滅亡すると知ったらどうしますか?もちろん、ノストラダムスのようなものでは無く小惑星のような確実性の高い滅亡ですよ。何割かは平静を保つために必死に今まで通りの生活を送るかもしれないですね。でもほとんどの人はやりたかった事を始めたりするんじゃないでしょうか?暴挙にでる人もいるかもしれないですよね…でもこれ書いてて思うんですけど、なんで滅亡が近づかないとやりたかった事をやらないんでしょうね?意味がわからん。映画だと3週間というタイムリミットがありましたけどもしかしたら1日もないかもしれないじゃないですか。なんなら、世界がその事を隠していたり、把握していなかったりして明日突然滅ぶ可能性もありますよね。そう考えると、めちゃくちゃ焦りますよね。でも、絶対焦った方が良いと思うんですよ。世界が滅ばないまでも明日死ぬかもしれないですしね。

  今作はそんな事を考えさせてくれます。僕も、今の仕事をずっと続ける気は無いですがなあなあで続けてもう2年目に突入しました。毎日"今日が最後かもしれない"と思って行動しないと本当、いつか後悔しそうです。

男は静かに怒り続けていたのだ

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「美しい湖の底」(原題 SHIMMER LAKE) 主演 ベンジャミン・ウォーカー

 

  小さな町で起きた銀行強盗、容疑者は3人、エド、アンディ、そしてクリス。主人公の保安官ジークは3人を捕まえるため動き出します。容疑者のうちの1人アンディは自身の兄、さらに判事のドーキンスが死体で見つかる事件も発生します。謎が謎を呼ぶ事件、果たして真実は…

 

  Netflixオリジナル映画のクライムスリラーです。まずはじめに言っときます、かなり上手く作られていて面白いです。

  小さな町で起きた銀行強盗をテーマにした本作、いつでもどこでも冷静沈着な男ジークを主人公に描いています。この映画を見応えあるものにしている要素。それは"時間軸"です。語らずには書けないので書いてしまいますが、本作は時間軸がめちゃくちゃに描かれています。その割に要所要所でバーンッという音で驚かせながら曜日を教えてくれるのです。「月曜日っ!」みたいな。しかしそれが…それこそが罠。なのです。だってそうでしょう?月曜やら火曜やらを順番に出されたら当然時間軸が狂ってるなんて思わないじゃないですか。"曜日だけ順番に映し出す"ことで視聴者は完全に騙されるんです。しかしそうすると分からないシーンが数多く出て来ます。「あれ?こいつ死んでなかったっけ?」みたいな。そこで疑い始めるんです。もしかして…と。すると今度は場面を疑い始める「もしかしてこれも過去の…?」ここまで来たらもうこの世界にどっぷりハマっていますよ。

  しかし、どんなに疑っても、恐らく真実には驚かされるでしょう。いや、あんなの絶対読めないですよ。それに死亡する人物がどういった経緯で死亡したのか、これも絶対読めないと思います。でもそれもこれもしっかり語られるので、全て見終わった後はスッキリするくらい全て明らかになるのもまた素晴らしいです。

  しかし1つ、たった1つだけ残念な部分がありまして。それが"後部座席"です。なんどか挿入される場面にジークの相棒が泣く泣く警察車両の後部座席に座らせられて犯罪者気分になるっていうのがあるんですよ。いやーこれ、絶対皮肉だと思ってたんですけどねぇ、何度も出る割に何の意味もなかったですからね。「いやなんもなしかーい」と。なんだったんだよと。まぁ、残念なというより意味を持たせて欲しかったってトコですかね。

ちょっとオシャレな日常。足りないのは一杯のコーヒー。

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 「コーヒーをめぐる冒険」 (原題 oh BOY) 主演 トム・シリング

 

    主人公ニコはドイツに住む平凡な青年。大学を退学したことを父に言い出せずにいるものの、それ以外はごく普通の男です。そんなニコに訪れたのはあるツイてない1日。運転手適正診断には落とされ、ATMにカードは飲み込まれ…そしていつでもどこでも何の因果かコーヒーが飲めないのです。そんな1日に翻弄されるニコが最後に出会うものは…

 

  2012年の映画でありながら全編白黒でノスタルジーを感じる本作。"コーヒーをめぐる"とある通り、ニコはいつまで経ってもコーヒーを飲めないのですが(それはもう見事な方法で飲めないんですよ。お金が足りなかったり、父に酒にしろと言われたりね。)だからといってガツガツコーヒーを探し回る話ではないです。コーヒーは要所要所で登場し、毎回飲めないだけというポジションです。しかしこれがニコの"ツイてない感じ"をより良く表しています。まあ、多分コーヒーはニコのモヤモヤした気持ちを表しているのですが、いかんせんこの映画…本当にある1日を切り取ってるだけなのです。 まあ、確かに特別な出会いはあります。13年前の友人に再会したり、バーである老人に出会ったり…しかしそんなのはあくまでちょっとしたトクベツ。やっぱり日常からは逸脱しません。何が言いたいかというとつまりニコが精神的に大きく成長するとかそういった展開はないんですよ。だからモヤモヤしたニコが最後にカンペキにスッキリしたかというとそうとも言えないのです。

  しかしそんなスッキリしないストーリー面を美しく飾るのが全体の雰囲気。とにかくオシャレなのがこの映画の見どころ。上記でも述べた通り白黒な時点でかなり素敵です。なんというか雑誌の写真がそのまま動いている感じですかね、それくらい様になってるんですよ!まぁだからこそコーヒーを飲んで欲しい気持ちもありますが。それに…白黒って凄いですねぇ…あれでしっかり色鮮やかなんですからね。

 

  雨が降っていたりしてちょっとセンチな気持の時に見るのがオススメですかね?リラックスした気分になれますよ。そしてちょっと切なくもなれます。

先は短くても、人生は美しい

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 「アカプルコ〜人生は続く〜」(原題 ACAPULCO LA VIDA VA) 主演パトリシオ・カスティーヨ

 

  アカプルコへ旅行に行くことになった高校時代からの親友フスト、マリアノ、アントリンのおじいちゃん3人組。70を越えていながらもまだまだ弾けてやると言わんばかりにスピード違反をしたり10代の女の子をナンパしたりと旅行を楽しみます。しかしなにか様子のおかしいマリアノ。旅行に誘ったのはマリアノのハズなのにホテルに籠もりがちですし食事にも手を出していません。さらに荷物には銃が…マリアノの抱える秘密とは…

 

  おじいちゃん3人組によるバカンス映画です。メキシコが舞台ということもあり明るい仕上がりになっています。しかしだからといってひたすら明るいだけではなく、老いたことによる体の小さな危険信号など不穏な空気も匂わせ、そして最後にはじんわりと暖かくなります。

 

  物語の舞台はタイトル通りアカプルコ。世界的に有名なリゾート地である一方でドラッグやギャング間抗争による事件も多発しており"危険な"観光地ランキングの上位にも名前が上がる二面性を持つ町です。

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  しかしこの作品でアカプルコの危険な姿が描かれることはありません。ひたすらに美しい、最高のリゾート地が描かれます。ほんと、アカプルコの情報を知らないとギャングがいるなんて思えないほどに美しいです。

    この作品の良いところ、それはもう最後の最後に集約されているといっても過言ではありません。まず、基本的にずーっと理想的なバカンスが描かれます。高校時代からの親友同士ということもあり、遠慮の無い関係の3人は互いの悪いところははっきりといい、それでいて互いを信頼し合っていることがよく分かります。でも部屋は別々ってのも男の親友同士のバカンスって感じがして良いですね。上記で述べた通り、お互いの身体の異常を仄めかすシーンもあるにはあるのですが、それが深刻になるのはだいぶ後半になってからです。しかしまぁ、後半には人生について考えることになり、最後の最後、マリアノはある大きな決断に迫られます。その時のマリアノの決断と行動がすごく素敵なのです。正直、その行動に意味は無いです。映画を見ていなかった人が最後のそのシーンだけ見てもマリアノがヤバい奴に見えるだけです。しかし、映画を見てきた人たちにはマリアノが人生を味わっていることがよく分かるのです!

 

 

地球に恋い焦がれた少年と、地球を嫌った少女

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「キミとボクの距離」(原題 THE SPACE BETWEEN US) 主演エイサ・バターフィールド

 

  人類初の火星植民地計画。ある企業によって実行されたその計画により、6人の宇宙飛行士は火星の市民になるため地球を飛び出しました。計画はうまくいき、打ち上げにも成功しました。しかし計画にはある1つの問題が…それはチームのリーダーであるサラが妊娠していることでした。出産予定日は火星到着日。サラは宇宙飛行士の仲間の力を借りて息子ガードナーを出産し、死亡しました。当初、企業はこの事件を世間に公表する予定でした、しかし、赤ん坊を載せて地球に帰れないこと、計画が頓挫したら赤ん坊を育てられないことを理由に(社の体裁もあり)ガードナーの存在は伏せられました。

  それから16年、人類初の火星生まれであるガードナーはティーンエイジャーになっていました。科学者たちに育てられたことで聡明に育ったガードナー、地球の1/3の重量下で育ったことで弱い身体で育ったガードナー。彼は地球に…そして写真でしか知らない父親に焦がれる日々を送っていました。ガードナーが唯一地球と繋がれるのは、コロラドに住む少女タルサとボイスチャットで会話できる数分間だけでした。そんなある日、ガードナーに転機が訪れます。ガードナーを地球に連れて行くという話が浮上したのです。弱い身体を守るため、骨にカーボンを埋め、リハリビをし…こうしてガードナーは地球にやって来ました。

  やっと地球にやってきたガードナーを待っていたのは検査に次ぐ検査の数々でした。"火星に帰らされる"そう思ったガードナーは研究所を脱出、タルサに会いに行きます。こうして、タルサとガードナーはガードナーの父探しに旅に出ます。研究所の追っ手と、ガードナーの体に迫る危機があるとは知らずに…

 

  火星出身の少年と少女のボーイミーツガールでロードトリップな今作。「火星で育った少年」というとファンタジーで突拍子もなくてくだらないと思われてしまいそうですが、火星出身になってしまった原因などがしっかり説明されているので馬鹿らしく思えない出来になっています。物語の舞台が今から17年後の2034年という近さもあり、ありえない化学アイテムなんて物が登場しないのも違和感をうまく消している要因ではないでしょうか。

  物語としてはSFというより青春映画。ガードナーとタルサの甘酸っぱい恋愛と悪い事をしちゃったりする楽しそうなロードトリップを楽しめます。落とし所としても切なさと希望が入り混じった素敵な物となっています。

 

あなたが地球で一番好きなものはなんですか?

絶望も、哀しみも背負って

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 「ローガン」(原題 LOGAN) 主演 ヒュー・ジャックマン 

 

  2029年。新しいミュータントが生まれなくなって久しい世界。その世界でリムジンバスの運転手をする男、ローガン。かつてウルヴァリンと呼ばれた男は、キャリバンというミュータントと共に老いて耄碌したチャールズ・エグゼビアを介護する生活を送っています。目標は船を買って、海の上で自由に生活を送ることです。そんなある日、ガブリエラという女性が"ウルヴァリン"に依頼をします。「私と少女をノースダコタまで連れて行って欲しい」初めはそんな依頼を断るローガン。しかし、高い収入とガブリエラの必死の説得により、依頼を受けることにします。しかしいざガブリエラを迎えに行ったローガンが目にしたのは冷たくなった彼女の遺体でした。残ったのは依頼にあった少女。チャールズが"新しいミュータント"と呼ぶ少女ローラだけです。彼女の生誕には人類の闇が隠されていました。その昔、トランジェン研究所の手によって滅亡したミュータント。その後、トランジェン研究所は兵士を作るため子どもたちをミュータント化していきました。しかし計画は凍結、処分される寸前にガブリエラが逃した少女の1人がローラでした。トランジェン研究所の職員は今もなおローラを追います。ウルヴァリンの遺伝子を継いだ少女ローラ、ウルヴァリンの娘とも言える少女ローラ。彼女を守るめ、ウルヴァリンの最後の戦いが幕を開けます。

 

  遂に公開されました、ヒュー・ジャックマンウルヴァリンを演じる最後の作品「ローガン」。依然紹介したコミックス「オールドマン・ローガン」の世界観を基に作られた作品です。登場するメインメンバーはローガン、90代の老人となった…しかしながら若かりし頃より髪があるチャールズ・エグゼビア。コミックスに比べてはるかに小さく…幼く…ちびっこになったX-23ことローラ・キニーです。世界観の影響もあるのか、一般的なヒーロー映画と比べ遥かにシビアな世界を描いています。

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  ヒーロー映画であってヒーロー映画とは大違いな今作。描写されるのはこちらの気が休まらない程に現実的な"逃亡者たち"の姿です。上記でも描いた"シビア""現実的"…この映画の魅力はその部分にあります。敵であるトランジェン研究所のメンバーはかなり高い精度でローガン達を追い詰めます。その精度の高さを分かりやすくいうと…「この映画には笑える部分はほとんどないし、安息も僅かしかない」といったレベルです。それほどまでに容赦がないです。容赦のなさはそれだけじゃあありません。作中、ローラが小さい女の子だからって容赦されることはありません、平然と出血します(ヒーリング・ファクター持ちですが)。作中、登場人物の命はあっけなく散ります。フィクションならではのしぶとさや奇跡なんてのは皆無です。しかしそんな世界だからこそ、生にしがみつくミュータントの姿は美しく、また、自分の犯した殺人の罪(それがたとえ正義であっても)の重さや絶望の苦しさがビシビシと伝わってくるのです。

 

  クズリは最後に何を残すのか、是非、劇場に足を運んでみてください。

浪漫を背負って大空を駈けろ!

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ロケッティア」(原題 ROCKETEER) 主演 ビル・キャンベル

 

 時は1930年代。世界が第二次世界大戦に入る直前のロサンゼルスが舞台です。飛行機乗りのクリフはテスト飛行中にFBIとギャングのカーチェイスに巻き込まれ、飛行機を失ってしまいます。気落ちするクリフ、そんなある日彼が発見したのはジェットパック、背負えば空を飛ぶことが出来る夢のような機械でした。友人ピーヴィーの手助けで操縦用マスクを身につけたクリフはいつしかロケッティアと呼ばれ、世間に知られるようになります。しかしロケッティアのジェットパックを狙うナチスの影がクリフに迫ってきていました…

 

 時代背景も製作年も、何もかもオールドな今作「ロケッティア」。敵がナチスっても時代を感じます。原作はデイヴ・スティーブンスのコミックスです。このオールドさとアメコミという要素から生み出されるもの、それはそう"ダサカッコイイ"。この映画にもたっぷり詰まっているダサカッコ良さです!最近のヒーロー映画でキャラクターが身につけるコスチュームはどれもカッコいいです、機能的かつ現代的、実写になっても突飛すぎないその見た目は正にかっこいい。しかし昔のヒーローのコスチュームにはそれがありません。ダサいんです。バットマンしかり…ロケッティアしかり。

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でもそれがまた良いんですよ!ダサいヒーロー万歳!かっこいいぞダサいヒーロー!

  そしてもう1つ、この映画の魅力。それは"シンプルさ"です。最近のヒーロー映画のヴィランってのはかなり緻密な計画を練ってヒーローを苦しめに来ています。特に彼とか

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彼とかね

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もちろんこれもコスチュームと同じく"現代的""現実的"さが求められる現代に沿った進化なので、全く批判しているわけではありません。てかシンプルな敵なんて速攻やられますからね、現代のヒーロー相手だと。しかし、時にはシンプルさこそがベストだったりもするのもまた事実。そのシンプル故の魅力が今作には詰まってるのです。とどのつまり敵がやってくることってのが「ロケッティアの彼女攫ってジェットパックと取引しようぜ!」というもの。なんてシンプル。だから良い。

  そして欠かせない、やっぱり最大の魅力…それは"浪漫"。もうね、ジェットパックで空を飛ぶって誰でも一度は夢見ますよね。その時点で浪漫いっぱいなんですがそれをさらに膨らませてくれるのがテーマソング!作中度々流れるこのテーマソングが凄く素敵です。なんていうか…ディズニーランドに行きたくなる曲。夢と希望のアドベンチャーって感じです!