プラネット・ハルク:天の巻 感想
あらすじ
変身後もブルース・バナーの知性を手に入れたハルク。その無双の怪力は人類に恩恵をもたらすはずだった。しかし、ガンマ爆弾の爆発が引き金となったハルクの暴走で、改めてその危険性を痛感した秘密結社イルミナティは、人類全体の利益のためにハルクの地球外追放を決定する。
国際テロ組織ハイドラの宇宙兵器の始末を任されたハルクは宇宙に出たが、それはイルミナティの罠だった。彼らはハルクの乗ったシャトルを急発進させ、知的生物のいない平和な星へとその進路を取った。
こうしてハルクの脅威は永遠に去った……はずだった。航法装置に異常が発生するまでは……。
故郷を追放され、弱肉強食の惑星サカーに流れ着いたハルクの闘争と抵抗の日々が今、明らかになる!
本誌より引用
概要
シビル・ウォー時に不在だったハルク。やがてハルクはシビル・ウォー終了後にウォーバウンドと呼ばれる仲間たちと共に地球へ飛来し、イルミナティを始めとしたヒーロー達を蹂躙します。しかし、なぜそこに至ったのか、ハルクが怒りの頂点に達したその出来事は今まで邦訳されていませんでした。それこそが本誌プラネット・ハルク、今月発売の天の巻、来月発売の地の巻の2部構成です。100%原案ではないですが、11月公開の「ソー バトルロイヤル」の元ネタにもなっている作品でもあり、トレーラでも確認出来、かつマブカプのコスチュームにも採用された剣闘士ハルクも今作で登場します。
「Marvel Unlimited より引用」
ちなみに 、このシーンでハルクが戦っているのは剣闘士シルバーサーファー。シルバーサーファーが登場するとは思わなくてびっくりしました。意外と剣闘士コスが似合っている。
「Marvel Unlimitedより引用」
アイアンマンやDr.ストレンジ、ブラックボルトにチャールズ・エグゼビア、ネイモア、ブラックパンサーで構成される優秀なリーダー集団(笑)イルミナティにより地球外追放されたハルクが辿り着いたのは惑星サカー。そこでハルクは奴隷となり、行動を制限されます。しかしハルクはやがて剣闘士して名を上げてゆき、グリーンスカーとして支配されている市民の支持を集めてゆくのです。
見方が変わってゆく
サカーから帰還したハルクがヒーローをフルボッコにするコミックス「ワールド・ウォー・ハルク」(以下WWH)。これだけを読んでいるとハルクと醜い怪物たちが脅威に見え、ヴィランとは言えないまでも"敵"として認識します。もちろん、WWHを読むにあたってプラネット・ハルクのストーリーを調べて読んだりしますが、それでもやはりそう見えてしまうのです。
しかし、プラネット・ハルクを読んでいると、だんだんと見方が変わってゆきます。最も大きいのはウォーバウンドに愛着が湧いてくる事ですね。ウォーバウンドのメンバーは
コーグ
ミーク
ブルード
「上記3点 Marvel Unlimitedより引用」
WWHを読む限りもう少し増えそうですが、とりあえず天の巻ではこの3人です。ハルクは独りになる事を望んでいるため割とシビアな関係なウォーバウンド、しかし、だんだんと彼らの絆は強く、硬くなってゆきます。
まとめ
地の巻へと繋がる引きもかなり気になるものになっており、非常に楽しみです!終わったらWWH読み直そう。
Ms.マーベル:もうフツーじゃないの 感想
あらすじ
『インフィニティ』の戦いのさなかに炸裂した「テリジェン・ボム」は、新人類インヒューマンズの遺伝子を持つ人間を超人に変えた。
ジャージーシティに住む16歳のムスリムの少女、カマラ・カーンもその一人。家族や友人、周囲との関わり方に悩む一方で、二次創作まで手がけるヒーローオタクでもある彼女は、偶然、手に入れたこの力とどう向き合っていくのか?
新世代のヒロインとして注目を集めるMs.マーベルのデビュー作にして、ヒューゴー賞を受賞した傑作がついに登場!
本誌より引用
何度でもいいましょう!ティーンヒーローが大好きだっ!
ついに、ついにあのカマラ・カーンが邦訳版で登場しました!こんな日が来るとはっ!う、嬉しい!
本誌は現行Ms.マーベルことカマラ・カーンのオリジン作品です。ちなみに、旧Ms.マーベルで現行キャプテン・マーベル、最近Fアベンジャーズやマブカプに引っ張りだこのキャロル・ダンバースとは全く関係ありません。カマラがキャロルのファンってだけ。
「Marvel Unlimitedより引用」
正にマーベルの"今"を象徴する彼女はパキスタン出身でイスラム教徒のヒーロー。以前紹介した「インフィニティⅡ」でブラックボルトが爆発させた"テリジェン・ボム"により、一般市民の中に眠っていたインヒューマンズの遺伝子が強制的に覚醒し、インヒューマンズは人口減の問題を解決させました。今作の主人公カマラもテリジェン・ボムの被害者の一人。厳しい家庭に生まれたカマラは両親の目を盗んでナイトパーティーに参加、そこでテリジェン・ミストを浴びてしまいます。
ティーンが抱える不完全さ
カマラの魅力はなんといってもティーンならではの不完全さにあります。上記でキャプテン・マーベルと関係ないといいましたが、カマラの能力もまた、キャロルとは大きく異なっています。カマラの能力は"見た目の変化" "体の変形" "縮小・巨大化" "ヒーリング・ファクター"…です。そして何より可愛い。これ、大事。
「Marvel Unlimitedより引用」
しかし上記の通りカマラはまだまだ新人、そもそも、突然手に入れた能力を上手く使いこなせません。例えば、テイラー・スウィフトになろうとしたらお母さんになっちゃったり
(アミというのはアラビア語でお母さんの意味)
「Marvel Unlimitedより引用」
ちょっとした怪我で すぐ弱気になっちゃったりね。
また、ティーンには欠かせない若者らしさもしっかりカバーしています。最早一番の敵なんじゃないかってほど苦しめられる"外出禁止"や能力の使い方をググってもオンライン・ゲームの情報しかでなくて悩んだり、ずっと憧れていたヒーローなのになかなか上手くいかず思い悩んだり…もう、ティーンらしさ大爆発、まだまだヒーローには程遠いです。いうなれば金網マッチで稼いでた頃のピーター。
それにしてもカマラのオリジンは本当に丁寧に描かれています。だからこそ魅力的なのかもしれないですけどね。
- 作者: G・ウィロー・ウィルソン,エイドリアン・アルフォナ,秋友克也
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2017/09/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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彼が壊れるまでの一から十まで
「バスターの壊れた心」(原題 BUSTER'S MAL HEART)主演 ラミ・マレック
あらすじ
森の中を駆け、警察から逃げ続ける男がいる。彼の名はバスター。何故彼は追われているのか、物語は10日前に遡る。
バスターはホテルの従業員だった。妻も娘もいる幸せな生活。目標は自分の家を持つことだ。ある夜、ホテルに奇妙な男が現れる。クレジットカードもIDもないためチェックインを拒否された男はバスターに2000年問題を語って聞かせる。「世界の終焉」だと。やがてバスターはいつまでも名乗らない男と共謀し、宿泊客の貴重品を盗むようになる。
バスターの生活と同時進行して髭面のバスターの生活も描かれる。髭面のバスターは他人の家で生活している。家中の絵画を反転させ、2000年問題をマスコミに訴える生活。時には漂流している姿も描かれる。髭面のバスターはホテルマン時代見ていたブラックホールの解説図をあらゆる方法で残している。
概要
サスペンス映画「バスターの壊れた心」
壊れた後のバスター(髭面)は余りにもホテルマン時代のバスターとの印象差が開きすぎていて、始め同じ人物だと気がつきませんでした。ヒントになるのが目元くらいなので。壊れたバスターの壊れ方は尋常じゃなく、上記した"絵を反転させる"といった異常行動はほんの序の口、侵入した他人の家の鍋に脱糞したり、帰ってきてしまった家主を縛ってもてなしたりしています。
しかしそれほどまでにバスターの心が壊れてしまうのも仕方がないのです。それほどまでにバスターを追い詰める悲劇が彼に襲いかかるのです。しかし、それがきっかけでバスターの心が壊れたかというとそうでもありません。悲劇が起きた直後はまだ彼は普通なのです。ではバスターの心が明確に壊れたきっかけは何なのか…実は、明確には明かされません。というより、今作は明かされないまま終わる部分が非常に多い!
例えば、何故バスターは警察に追われているのか?悲劇を起こした犯人は誰なのか?バスターの心が明確に壊れたきっかけは…?あらゆる謎が残されています。普通に考えると、バスターが悲劇を起こした犯人なのでしょう。そうでないとあらゆる説明がつかないです。でも何故?何故悲劇を起こしたのか?バスターからは動機が全く見受けられません。そう考えると、バスターは心が壊れたのではなく、初めからバスター(髭面)の人格は存在してたのでは無いかという考えに辿り着きます。それはバスターのセリフや描写からもそう捉えることが出来ます。ではどの時点から…?それはもう謎でしか無いです。
以下ネタバレバージョン考察
最後、何故バスターは消えたのか?バスターがそもそも存在していないとは考えられないです。では名乗らない男は?彼は何だったのでしょうか?バスターの妄想?それとも完全にあらゆる痕跡も残さず消えたのでしょうか?
僕は後者だと思いました。名乗らない男は世界にとってのバグを駆除する役割を持っていました、そしてそのバクとはバスターの事。これは作中で明かされます。最後にバスターが消されたのは名乗らない男のバク削除が成功した証なのでは無いでしょうか。そうなると、男の行動、目的は全てバスターの削除であると考えられます。ならば、上記では妻と娘の死(悲劇)はバスターが犯人と言いましたが、やはり名乗らない男が犯人であると考えざるを得ません。全てはバスターを消すため。その為にバスターの心を破壊する必要があったのでは無いでしょうか?心が壊れていなくても成功するのならすぐしているはずですしね。2000年問題などをバスターに聞かせたのもバスターの考え方を歪めるための可能性もありますね。考え方を歪められ、一切の痕跡のない男を犯人だと証言するバスター…壊れるには十分すぎます。
と、考えたらキリが無く、しかし考えちゃう楽しみがある一本でした!
フィアー・イットセルフ 感想
あらすじ
北欧神の世界アスガルドの処遇を巡ってソーとオーディンが対立する中、レッドスカルの娘シンは亡父の復讐に燃え、禁断の地へと足を踏み入れる。こうして封印が解かれた結果、大地とそこに住む人々は恐怖の虜となっていく。圧倒的なまでに強大な敵に手も足も出ないアベンジャーズに秘策はあるのか?地球滅亡のカウントダウンが迫る中、キャプテン・アメリカは重大な決断を下す……
復活に始まるソー・サーガの集大成『フィアー・イットセルフ』、ついに登場!
本誌帯より引用
概要
アメコミ記事の連想投稿です。発売が大抵月末だからね。固まるよね。「インフィニティⅢ」と同時発売された今作。舞台はインフィニティより前に戻り、「シージ」「アベンジャーズ:プライム」を経た後のストーリーを描きます。
登場、レッドスカルの娘
事の発端はレッドスカルの娘シン。彼女は、レッドスカルが大戦中発見したものの扱いきれず封印していたハンマーを入手し、スカディとなります。スカディはその足で封印されている父でありオーディンの兄であるサーペントを封印から解放します。サーペントの望み、それは弟であるオーディンを討つこと。恐怖を糧とし力とするサーペントはオーディンを屠る力を得るため、人類に襲いかかり恐怖を集めます。
一方オーディンはサーペントの復活を察し、地に落ちたアスガルドの瓦礫の中生活する神々を連れて本当のアスガルドへと帰還します。オーディンがアスガルドへと帰還したのはサーペントを倒すための作戦を実行するためでした。サーペントを討つ作戦、それは恐怖を生み出す人類、サーペントを地球ごと破壊するというものでした。その通りにする訳にはいかないとアベンジャーズ、父に反旗を翻したソーはサーペントとの戦いに挑みます。
迫力満点、サーペントvsヒーロー
ずっと気になっていたフィアー・イットセルフが遂に邦訳化ということでワクワクしながら読みました。めちゃくちゃ面白かったです。今作は戦闘の迫力が尋常じゃないです。もちろん、総大将戦は大迫力なのですが、それに至るまでもすごい。例えば、サーペントは人類に恐怖を植え付けるため、深宇宙より8つのハンマーを地球に墜落させ、ジャガーノートやアブゾービングマンといった地球に住む者たちを破壊の化身に変えるんです。そしてその破壊の化身の中にはなんとハルクやシングもいます。
「Marvel Unlimitedより引用」
しかもそのハルクとシングは同時にソーに挑んでくるのです。さらに表紙をもう1回見てください。ほら、ヴィブラニウムシールドが割れてるんですよ。これは表紙だけでなく本編でも描かれます。敵はそれほどまでに強敵ということです。こんなの熱くない訳がないです!
ここからネタバレ
今作が面白いのは王道性にあります。強力な…強力すぎる敵サーペントとその軍勢は地球のヒーロー達を絶望にたたき落します。それはあのキャプテン・アメリカがこの戦いを"負け戦 "と呼び、家族のため戦線からの離脱を望んだスパイダーマンに離脱を認めるほどです(すぐ戻ってきますが)。そんな敗色濃厚のヒーロー達に与えられたのはオーディンから授けられた武器。ムジョルニアと同じウルを使った武器なのです!ピンチに一発逆転の武器ですよ!まさに王道。
「Marvel Unlimitedより引用」
さらに本作には超かっこいいこのシーンも収められています。
「Marvel Unlimitedより引用」
どうです?このかっこよさ!この熱さ!最高です。
- 作者: マット・フラクション,スチュアート・インモネン,御代しおり
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インフィニティⅢ 感想
あらすじ
創生種族ビルダーズの侵攻を阻止すべく、銀河評議会と共に宇宙大戦争に挑んだアベンジャーズは、キャプテン・アメリカの奇手で、強敵に一矢を報いた。しかしその一方、地球では、サノス率いるブラックオーダーとイルミナティの激戦が続く中、インヒューマンズのテリジェン・ボムが炸裂。全世界が混乱に陥った。宇宙と地球、二つの危機をアベンジャーズはいかに切り抜けるのか……。気鋭のライター、ジョナサン・ヒックマンが贈るクロスオーバー大作、ここに完結!
本誌帯より引用
概要
アベンジャーズ・ワールドから始まり、そして2冊に渡って展開されたインフィニティも今冊…3冊目をもって遂に完結。前作でサノスの目的が自らの息子を見つけ殺害するという物だったと判明し、それにより襲撃を受けたインヒューマンズはテリジェン・ボムを使用しました。さらに、宇宙大戦争では遂に反撃の一手を打ったところで終了していました。そして始まった3冊目…その展開は…!
遂にストーリーが絡んだ
キャプテンの会心の一手の効果は絶大で、予想より早く終結した宇宙大戦争。始まりの「アベンジャーズ・ワールド」を表すかのように、あらゆる星々が勇気と希望を与えてくれたアベンジャーズのシンボルを掲げ、反撃に出たことで見事ビルダーズを退けます。しかし宇宙大戦争が早く終わったのにも意味があります。だってキャプテン達はまだサノスに合ってないですからねそりゃそうです。一方サノスらも捕らえたブラックボルトから情報を聞き出し、インカージョンに向けて用意していた反物質爆弾を奪ったり、ブラックボルト本人を洗脳したりと非道な行為を繰り返しています。
宇宙大戦争が終結し、安堵の時間を過ごしていたアベンジャーズの元に届いた凶報、直ぐにでも地球へ向かおうとするアベンジャーズですが、戦争を乗り越えた彼らには頼りになる存在が付いていました。それはシーアー、スクラル、クリーといった強力な味方、キャプテンの、アベンジャーズの熱き思いで救われた借りを返そうと、彼らも損得を無視して助けてくれるのです。そして彼らが開いた血路を辿り地球に舞い戻ったアベンジャーズは最後の戦いに挑みます。敵は圧倒的に強力。それに加えアベンジャーズは手負いです。しかしそれでも彼らは立ち上がるのです。そんなの熱くない訳がないです。決戦はアベンジャーズで挑むってのもまた熱いですよね!でも強いんですよ!サノスもブラックオーダーも!突っ込んできたハルクをパンチでぶっ飛ばしますからね!ヤバい。
そしてそんな熱い展開が描くラストは予想外の終わり方を迎えます。いやーサノスさん、ちょっと可哀想。言うなればディアボロ的な可哀想さ。しかもちょっと不穏です。それもまた良いけどね。
生まれる新たなる禍根
しかしこれはあくまでサノスとの決着がついただけ、もちろん物語が終わる訳ではありません。この大きな戦いはあらゆる禍根や新たな種を残します。
インヒューマン
例えば、テリジェン・ボムによるインヒューマンズの増加。 ミストに含まれているMポックスはやがてミュータントとの対立を招きます。
ワカンダ
例えば、ワカンダとアトランティスは戦争をしていたはずなのにワカンダの地下にある国ネクロポリスでブラックパンサーとネイモアが会っていたことがワカンダの王ブラックパンサー(女)にバレたり。
他にも…
例えば、ブラックスワンが残した不穏すぎる言葉。
それにインカージョンも何一つ解決していないです。それらはまたマーベルの世界を彩るでしょう。個人的に嬉しかったのはやはりインヒューマンズ関連。インヒューマンズって、興味があっても中々入口が見つからないんです。ま、ドラマはありますけど、コミックスの方ね。しかし、今作を読んだ後であれば来月発売の「Ms.マーベル もうフツーじゃないの」に直接繋がりますし、「インヒューマンズ」のタイトルとしての続編は新シリーズになる上未だに続いてるっぽいので、マーベル・アンリミテッドのスタート地点の指標となるわけですよ!素晴らしい。やっとインヒューマンズが読める。
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争うのは、人の性なのか
「ワンダーウーマン」(原題 Wonder Woman) 主演 ガル・ガドット
あらすじ
女性しかいない島セミッシラの沖合に一機の戦闘機が墜落した。それを偶然目にしたダイアナは、操縦士だったスティーブを救出、それにより、セミッシラのアマゾン達は世界で起きている戦争の実態を知ることになる。
戦争の元凶は軍神アレスによるものに違いないと考えたダイアナはスティーブと共に世界へと足を踏み入れる…
概要
本日2017年8月25日公開、DCEU第4弾のワンダーウーマンです。DCEUといえばバットマンvスーパーマン、スーサイドスクワッドと成功とは言い難い作品を排出しており、先行き不安な映画シリーズですが、なんと今作ワンダーウーマンにおいてはアメリカで大ヒットを記録、ティーン・チョイス・アワードにおいても数多くの部門でノミネートされた期待大の作品です。やっとか!やっと報われたのか!ってヤツですね。ちなみに、Box Office Mojoにおける2017年の米国興行収入ランキングでは堂々の第2位です!(2017年8月25日現在)本当に報われてますね!
さて、いざ見た感想でございます。
ひたすらに、かっこいい
もうこれっきゃないでしょう!戦闘シーンの完成度の高さはもうもはや美しさすら覚えるレベル!本当に、本当に戦闘シーンが最高すぎる!戦地で敵の銃火器を物ともしないその姿も最高ですが、最高なのはセミッシラで繰り広げられたアマゾンvs兵士です!馬や己の筋肉を最大限使い、まるで空を舞うかのように飛び交うアマゾンの戦闘は目が奪われてしまいます!ちなみにバットマンvスーパーマンで出てきたダイアナに比べて戦時中のダイアナはめちゃくちゃ脳筋です。数多の言語を話せ、数多くの知識を有しているダイアナでも、島で生きてきたためいわゆる"一般常識"には欠けています。さらに目的はアレスを倒すというただ1つですので脳筋になるのも仕方がない気もしますね。
ついにわかりやすさが前面に押し出された
今作がここまでのヒットを飛ばしたのはこれが最大の要因ではないでしょうか。もちろん、ワンダーウーマンというキャラクターがDCを代表する人気キャラクターであることも集客の要因にはなり得ます。しかしそれだけではここまでの記録を出せないのはバットマンvスーパーマンの記録が証明しています。では何が最大の要因なのか、それこそがこの"わかりやすさ"ですよ。バットマンvスーパーマン、分かりづらいシーン多かったですね。突然未来からやってくるザ・フラッシュやなんの説明もなく戦線に参加するワンダーウーマン…うーん、本当にファンにだけ向けた作品なのかな?そう思うシーンが多々ありました。スーサイドスクワッドで少しは成長してキャラクター説明はありました、でもやっぱり中々感情移入し辛かったです。しかし!今回ばかりはそうはいきません!丁寧に丁寧にダイアナ…ワンダーウーマンのオリジンを描いています。だから誰がみても100%楽しめる!だからのめり込めるんです!
まとめ
そして見どころは戦闘シーンだけではなく、スティーブとの甘いシーンも見どころなのです!甘いだけじゃなくて切ないんですよ!もう最後のシーンがね…あの時計は今後のジャスティス・リーグなどでも出して欲しいですねぇ!
アンダーサイド:シビル・ウォー 感想
あらすじ
全米の超人を二つに割って燃え上がるシビル・ウォー。だがしかし、全ての超人がこの戦いに参戦したわけではない。
超人登録法の是非でも主義主張の相違でもない、道を逸脱した己との戦いに明け暮れるムーンナイト。
煉獄よりの脅威と戦い続ける運命に殉じるゴーストライダー。
世間の耳目も届かぬ路地裏で、辺境の地で、シビル・ウォーの傍らで繰り広げられた戦いがここに明らかになる。
異形のヒーロー二人を主役に据えた異色作、ここに登場。
君はどちらに付く?
コミックス紹介文より引用
概要
シビル・ウォーのクロスオーバーシリーズ最終作。マスト・リードも終わりを迎えたため、月々勝手に届いてくれたコミックス達とはお別れです。いやー長い長いと思いながらもいざ終わると結構寂しいです。
そして最後を飾るのは闇を生きる二人のヒーロームーンナイトとゴーストライダーです。そしてこれを言うのも最後になってしまいました…
シビル・ウォー関係ねぇ!
ふう…満足
クロスオーバーを読む中で幾度となく記載したこの言葉、シリーズが進みキャラクターのマイナー度が上がるにつれ無関係さもぐんぐんと上昇してゆきました。それは最後の最後である本作も同様であります。なんなら紹介文に書いてますからね"全ての超人がこの戦いに参戦したわけではない"って。しかし!しかしです!この言葉も何度も言いましたね。関係なくても面白いと!では、感想いってみましょう!
ムーンナイト編
今作は二部構成、ムーンナイト編とゴーストライダー編で分かれています。二つのストーリーに絡みは無いです…無いです。
さて、ムーンナイト編。みなさん、そもそもムーンナイトさん知ってますか?
「Marvel Unlimitedより引用」
本名はマーク・スペクターという名の傭兵であるムーンナイト。古代エジプトの神コンシューの加護を受けたダークヒーローです。そして解説書によればマーベル版バットマンを目論んだものの設定を盛り込みすぎたがゆえキャラクターがブレたヒーローとのこと。
正直なところ、僕はキャラクターの設定などは知りながらも彼の単独誌には触れたことが無かったです。因縁のあるヴィランも知らないレベル。そんな僕が読んで思ったことそれは…
超ドラマ受けしそう。
ってとこですね。特にNetflix。
ムーンナイトはかなりパニッシャー系のキャラクター。敵をぼっこぼこにして吊るし上げて。しかし一方でコンシューが因縁のあるヴィランである故ブッシュマンの姿を借りてムーンナイトの心に揺さぶりをかけてくるため、ムーンナイトは常に心の声に苦しんで…あぁ、確かにバットマンだわこれ(ゲームのアーナムナイト)。でもこれで分かりませんか?こりゃドラマ受けするわっての。
戦闘は格闘メインなので実写化してもファンタジーになり過ぎないし、敵を追うだけでなく自らの内面との葛藤も描ける…ばっちりっすよ…と、ここまで書いてからもしかしたら…と思い調べてみたら、確定はしてないものの計画はあるようですね、ドラマ化。しかもやっぱりNetflix。やったぜ。
ゴーストライダー編
こちらは言わずと知れたヒーローですね。ジョニーは実写化もマブカプでゲーム化もしたし。現行のゴーストライダーであるロビーもエージェント・オブ・シールドでドラマ化してますしね。
「Marvel Unlimitedより引用」
今作で活躍するのはジョニー・ブレイズ。666のカケラに分かれ、遺体に取り付いたメフィストを追います。今回はカケラのうちの一つが二代目ジャック・オ・ランタンの遺体に取り付いたため、それを追います。もうね、ムーンナイトは申し訳程度にアイアンマンやキャップと絡みがあったんですよ。ゴーストライダーは一切無かったですね。ゴーストライダーが地元に住む保安官ハリーと共にメフィストを倒す話ですからね。
しかし関係無いなりに短く、読みやすく、それでいてゴーストライダーのかっこよさがあますところなく描かれており、非常に楽しめました!