【アメコミ感想】エッジ・オブ・スパイダーバース
あらすじ
インへリターズとの戦いに集った数多のスパイダーメン。
彼らにもそれぞれ、語られざるドラマがあった。
彼らは如何なる道筋を辿ってスパイダーバースに辿り着いたのか、スパイダー大戦勃発までの秘話の数々が、ここに明らかになる!
時間流に呑まれた挙句、スパイダーアーミーの結成に走るスーペリア・スパイダーマン。
自らの運命と向き合う決意を固めるスパイダーグウェン、そして、スパ//ダー。
インへリターズと激突するスパイダーマン・ノワール、スパイダーマン2099。
おなじみのピーター・パーカーが若きスーパーヒロイン、Ms.マーベルに、ヒーローの手解きをする一方で、運命の波に押し流され、闇に消える者もいる。
スパイダーバースに至る幾つもの運命の旅路をたどれば、大戦の全貌が見えてくる。大いなる世界の周縁、”エッジ・オブ・スパイダーバース”から、物語は始まるのだ!
本書より引用
スパイダーってのは無数にいるのだ。
スーペリアスパイダーマン
カッコ良い! スーペリアスパイダーマンのコスチュームは個人的にかなりツボです。中身はやっぱりピーターの方が嬉しいですけどね(スーペリアスパイダーマンはピーターの肉体にDr.オクトパスの精神が入っています)。見た目の特徴としては、オクトパスのゴーグルを彷彿させる目や正に蜘蛛のように背中にくっついているアームですね。
さて、今作「エッジ・オブ・スパイダーバース」は本編「スパイダーバース」の間を埋めるストーリー集です。本編「スパイダーバース」はあらゆる並行世界のスパイダーたちを喰らう一族、インヘリターズとそれに対抗するために集まった並行世界のスパイダーたちの戦いを描いたイベントとなっており、スパイダーマッこと東映版のスパイダーマンが出たっていうので日本でも話題になりましたね。
間を埋めると言いましたが、正確には他のアースのスパイダー達がいかにして他のスパイダーと合流したのか、という部分が描いた本作、登場するスパイダーは多種多様で冷徹な心をもつアサシン・スパイダーマン、エヴァ風スパイダーマンことSP//DRなどが登場します。SP//DRは映画「スパイダーマン:スパイダーバース」にも登場しますね。見た目かなり違いますけどね。
スパイダーグウェン
映画に登場するといえば、ピーターではなくグウェン・ステイシーがスパイダーに目覚めたスパイダー・グウェンも登場する今作。彼女は単独誌の展開があったほどの人気のキャラクターで、見た目通りのちょっとネオンチックなコミックに仕上がっています。
今作の何がすごいって、バースの為に生み出された数々のキャラクターの為にここまで丁寧にオリジンが描かれていることなんですよね。スパイダーグウェンは当たったから良かったですけど、誰一人として当たらないで、ここで終わっていた可能性の方が高かったのに、ですよ。しかもちゃんと上述したネオン風コミックだったり、ヴィンテージスタイルのホラーだったりと世界観にあった画風で展開されているので、それだけで本書の本気っぷりがうかがえます。
そして僕的見所はこれ!
現行Ms.マーベルことカマラ・カーンちゃん!
おそらく翻訳版初登場じゃないですかね?おめでとう!
カマラはマーベル初のパキスタン系アメリカ人ヒーロー、伸びたり縮んだりデカくなったりでき、さらにヒーリング・ファクターも持ってます。元々はJKでヒーローのカップリングとかをネット小説にあげちゃうヒーローオタクでしたがインヒューマンズに能力を与えるテリジェン・ミストを浴びてパワーに目覚めました。彼女がデビューした時に、色々な先輩ヒーローと組む特集があったのですが、その一環での展開ですね。
ただし、読むならスパイダーバースを読んでから
と、たくさんのスパイダーが出てきて楽しい本作ですが、本作を読むのはぜひとも本編「スパイダーバース」を見てからにしていただきたいです。今作はあくまで外伝ですからね。一つの物語になっているわけでは無く短編集なので読みやすいのですが、この1冊だけでは何も解決しないですよ。
「スパイダーバース」自体はアメコミ初心者でも入りやすいので、是非、「スパイダーバース」から読んでみましょう!
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