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新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

常にアーティストを支え続けてきた

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 「バックコーラスの歌姫たち」(原題 20 FEET FROM STARDOM) モーガン・ネヴィル監督作品

 

  ローリング・ストーンズ、ポリス、レッド・ツェッペリンマイケル・ジャクソンスティービー・ワンダー…彼らを含めた数多くのアーティストは世界の人々を魅了し、勇気づけ、感動させ続けて時代を築いてきました。本日、このブログの久々のドキュメンタリー作品でスポットライトが当たるのはそんな時代を築いてきたアーティストの曲に花を添え、アーティストたちと同じように時代を築いてきた無名の存在、バックコーラスを担う人たちです。

 

  この作品で描かれるのはバックコーラスとして生きる女性たちの苦難や成功です。バックコーラスとして生きてきた1人の人ではなく、何人もの人にスポットライトを当てています。60年代、ドレスコードに「男性を興奮させる服装」と書かれていた屈辱や自分の声を他のアーティストに当てて、そのアーティストが売れた時の怒りといった苦難の時代からイギリスのロック・バンドが黒人の音楽を求めていた時は自由で楽しかったという思い出、有名なあの曲の製作秘話…例えば、レーナード・スキナードの「スウィート・ホーム・アラバマ」を歌いたくなかった(アラバマは黒人差別が強く、彼女たちにとっては到底スウィートホームと呼べる場所ではなかった)話など彼女たちの話はどれも魅力的で、興味深いです。さらに、彼女たちの活躍や音楽に対する考え方や姿勢は、彼女たち自身の声だけでなく、世界に名だたるアーティスト達へのインタビューも含めて紹介されています。

  そしてバックコーラスとして活躍する彼女たちにも一人一人、目標や考えがあり、それもしっかりと描かれています。バックコーラスとして生きることに誇りを持っている人がいれば、ソロとして活躍できる逸材であっても、顔を隠さず、街中を胸を貼って歩きたいという理由でバックコーラスとして生きている人もいます。もちろん、ソロとしていつしか光り輝くその日を夢見てバックコーラスとして活躍する人もおり、一人一人の目標は様々です。しかし、そんな彼女達に共通しているのは「歌を愛し、歌うことを楽しんでいること」歌への愛があるからこそ、60年代の差別的な扱いなどにも耐え続けることができたのです。

 

  注目を浴びることなく、名前が世界中に知れ渡る事のない彼女達の知られざる歴史、非常に面白かったです。