新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

寄せ集めの青春

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「コイン強盗クラブ」(原題 Coin Heist) 主演 サーシャ・ピーターズ

 

  校長先生の息子で遊び人のジェイソンがある日課外活動をしていると警察が現れ父である校長を逮捕します。容疑は横領。以来、学校は1000万ドルの財政危機に陥ります。そんなジェイソンに声をかけたのはハッキングの天才でパソコンオタクの少女アリス。ジェイソンとアリス、そして生徒会長の真面目少女ダコタ、技術屋を目指す青年ベニーが仲間に加わり、それぞれの理由から1000万ドルを手に入れる計画を組み上げます。計画は造幣局へ侵入しエラーコインを作ること。4人の少年少女は自分の悩みや親への不満などを通して互いにぶつかり、成長してゆきます。

 

  2017年のNetflixオリジナル初めとなる「コイン強盗クラブ」高校生になり、大人の汚さやズルさが見えるようになった少年少女がそうはなりたくないともがき苦しむ成長が上手く描かれており、昨日(成人の日)に見ればよかったとか思ってしまいました。

  コインの製造段階で生まれる不良硬貨であるエラーコイン。たとえば5円玉や50円玉の穴の位置がズレていたりそもそも穴が空いていなかったり、表記が反転していたり…そういった硬貨は通常市場に出回ることはありません。なので非常に高価な価格で取引されます。50円玉が10万円近くの値段で取引されたこともあるようです。たしかにそれを作ることができれば一儲け狙えますよね。

  造幣局に忍び込むということは高校生であれど重要な犯罪なのでどう落とし込むのがとても気になりました。バレずにトンズラ出来たとしてもそれで良かったねって出来るようなことじゃないですからね。なのでオチがギリギリまで予測出来ないです。また、見つかったら即終了の緊張感が見ていてとても楽しめます。そういう系の映画って映画とは分かっていてもそわそわしてしまいますよね!

  一番最後の結末に関してはなんとも言えない感情が渦巻いてしまいました。今作ではジェイソンらに立ちはだかる存在としてアートクラスのランキン先生という方がいるのですが、ランキン先生は厄介な奴に見えるようで一番まともな人です。意地悪先生じゃなくて、普通に正義を全うしている先生。しかし、今作で一番不憫なのもランキン先生です。一方でズル賢いスメルコニッシュという先生が勝利してしまいます。その先生のおかげでジェイソンら4人は捕まることはないのですが、正しい人間が損をするという現実の汚さが出ている終わりでした。

  しかし、これは大人の汚さに反感して葛藤しているジェイソンらが主人公だからこういうオチなのでしょう。彼らはスメルコニッシュの大人の汚さに乗っかり、自らも汚れることで逮捕を免れました。しかし、ジェイソンは自らの意思で責任を取るため動こうと考えている終わり方でした。どんなに現実の汚さに呑まれようと自分を持ち続け、行動することの大切さを感じ取ることができます。

 

  思春期の「リアル」を描いた作品。素晴らしかったです。