新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

兄弟の熱き想いは、波の上で華麗に舞う

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「ドリフト」(原題 Drift) 主演 セイヴィア・サミュエル マイルズ・ポラード

 

  1970年代のオーストラリアを舞台にしたサーフムービー。サーフィンを愛してやまない兄弟アンディ・ケリーとジミー・ケリーがサーフショップを立ち上げ、成長させてゆく様を描いた実話を基にした映画です。

  ちなみに、サーフィン映画の名を冠するに相応しいほどにサーフィンをしているシーンが非常に多いです。いや、本当に。商売してるかサーフィンしてるかってレベルです。2人が立ち上げた会社のルールが「波が良い時はサーフィンを優先する」ってなだけあります。

 

  冒頭10分はモノクロ映画となっており、舞台も60年代で兄弟も子どもの姿で登場します。しかし、10分を過ぎた辺りで弟ジミーがチューブに入ると成長し、一気にカラーになります。その表現がめちゃくちゃ気持ちいいです。というかオーストラリアの青い空と青い海が常に気持ちいいです。  

  1970年代ということもあり、麻薬の問題やウェットスーツを着た姿に「ようゴム男」と言われたりなど時代を感じるシーンがちらほら。

  物語は実話でありながら(実話だからこそ?)兄弟の人生は波乱万丈です。麻薬中毒に陥った友人の死、それによって必要になった大金、兄弟での意見の食い違いや融資してくれない銀行、疑ってくる警察など問題に大小はあるものの、全てが兄弟にのしかかってきます。しかしそれら1つ1つを乗り越えてゆくことで、兄弟の、母との、恋人との絆はどんどん強くなっていくのです。

  そして、この作品で僕が一番心打たれたのはJBという男の台詞。JBは各地をキャンピングカーで巡り、サーファーの写真を撮ってその日暮らしをしている男性で、兄弟に大きな影響を与えてくれる存在なのですが、彼とジミーとの間に交わされた会話が本当にグッときます。あまりに素敵だったので、そのまま引用します。シーンは2人がたった1人ポツンとサーフィンをしている男を見ています。

BJ「あれが最高のトリップだ  ほぼ一日中独りで  波と格闘するでも腕を自慢するでもない  うらやましい」

ジミー「そうかな? 退屈だよ 自分の力も分からない」

「そんなこと全然気にしないんだ 競争する気がないのさ 俺たちがあくせく商売する間  彼はあそこに」

 

どうでしょうか?

働いている間に遊べていることにグッときたのではなく、その男の趣味のあり方がすごく素敵じゃないですか?趣味って誰かと競ったり、他人の評価を気にしていない方がよっぽどキラキラして見えるし、楽しい気がします。