読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

脅威は上空800mからこちらを見下ろしている

Netflix 映画レビュー 邦画

f:id:shoindy:20170206162119j:image

「天空の蜂」主演 江口洋介

 

  1995年、技術屋の湯原は長年作り上げてきた巨大ヘリコプター「ビッグB」のお披露目のため、上手くいっていない家族と共に試験飛行場へ来ていました。しかしビッグBはお披露目前にテロリストによりコントロールを奪われ、飛び立ってしまいます。ビッグBの中には犯人が積み込んだ爆弾と湯原夫妻が目を離したうちに乗り込んでしまった息子高彦がいました。さらにビッグBがホバリング飛行を始めたのは福井県にある原子力発電所「新陽」の上空800m。「天空の蜂」を名乗る犯人の要求「原子力発電所を全て破壊すること」を飲まなければヘリは原子力発電所に落下します。制限時間は8時間。湯原の、日本の運命はいかに…

 

 

  原作は1995年に刊行された東野圭吾の同名タイトルです。公開されたのが2015年と3.11の後だったため、公開された時には「4年経ったからってこういうネタは良くないんじゃ…」とか思っていましたが遥か前に書かれた作品なんですね。

 

  そして映画本編ですがめちゃくちゃ面白いです。ハラハラする展開だけではなく提示される日本の問題面の数々も共感できるため、思わず見入ってしまう力があります。グロいシーンを逃げずにしっかり描いているのも評価が高いです。恋愛系と事件系の邦画実写化作品は安定して面白い気がします。ほんと、ハガレンとかジョジョとかの実写化よりこういうのをもっと増やした方が…

  この作品の魅力は予想できない展開の数々反吐がでるほどの救いようのない人間の描き方。まず1つ目ですが、まぁ高彦君が助かって犯人捕まえてーっていう定番のラストを想像するじゃなですか。犯人からの罠や攻撃はあっても終わりはそこ、みたいな。でもまず高彦君、割と序盤で助かります。まぁ犯人も高彦君は予想外だったようですしね。ですがその救出シーンもめちゃくちゃ手に汗握ります!そして犯人の真の目的も絶対予想できないです。

  そして2つ目の人間の描き方。本当にリアルです。ことなきを得ようとする政府、彼らの考えは原発を止めること>人命でした。原発の停止による停電が起きた時、事件に関わっていない市民は店がクーラーを付けていないことにぎゃーぎゃー騒いでいました。事件に関わっていたってすぐ諦めようとする人間もいました。しかしだからこそ、本気の人間たちは非常にかっこよく映りました。

  そしてやはり「沈黙する群集」ですかね。日本人特有の個性を認めない考え方。良い方か悪い方かは関わらず少しでも飛び出てると徹底的に叩きのめそうとする考え方への注意喚起も描かれており、心にぐっさりと刺さる一方で僕自身そうはなりたくないと日頃考えていることもあり勇気付けられました。