読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

素敵な"自殺"お売りします…でも、幸せに目を向けてみれば…?

f:id:shoindy:20170512122825j:image

「スーサイド・ショップ」(原題Le Magasin Des Suicides) 主演 ベルナール・アラヌ(声での出演)

 

  絶望に打ちひしがれた街、それでいて自殺は重罪なこの街の一角にその店はありました。"自殺用品専門店"経営するのはトヴァシュ一家。大黒柱のミシマに妻のルクレス、長男のヴァンサンに長女のマリリンの誰1人笑わない4人家族です。 そんなトヴァシュ一家に第三子のアランが誕生します。アランはトヴァシュ一家に見合わない笑顔溢れる元気一杯のいたずらっ子、彼は家族を明るくするため、ある計画を練ります…

 

 ミュージカルアニメでありながら決して家族仲良く観る感じではない内容の今作。原作はジャン・トゥーレという人の書いた小説「ようこそ、自殺用品専門店へ」という作品です。映画は雰囲気たっぷりで、ミュージカルであることからティム・バートン作品を連想させる感じに仕上がっています。後はあれ、レイトン教授シリーズっぽい絵でもありますね。

  とにかく暗〜いことが強調されている今作。トヴァシュ一家ニコリとも笑わず、目の周りは黒く塗られてどんよりとしているのはもちろん、やってくる客、街並みとあらゆる物が暗いのです。しかしだからこそアランの明るさが際立っています。いつも楽しそうに大きな笑顔を浮かべて遊ぶアランの素敵さがよく分かるのです。

  しかし、暗いといっても商売上手なのがトヴァシュ一家。笑わないといってもお客様相手には笑顔を浮かべて自殺用品を巧みに紹介します。ここで面白いのがミシマとルクレスの売り文句の数々。めちゃくちゃ高額な自殺用品を売るために彼らは上手いこと商品を勧めます。例えば「死んだらお金は必要ないですよ」とか「後悔はさせません、あ、死んだら後悔もしないですね」とかですね。後は「商品の信頼度ならお任せ、同じ方が来たことは一度もありません」とかも面白いですね。そういった死に関する小ネタはしっかり考えられており、バリエーションも豊かなので「次はどんな風に売るのかな?」という楽しみ方もあります。