新米の一歩目

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スーペリア・スパイダーマン:トラブル・マインド 感想

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  発売したばかりの「スーペリア・スパイダーマン」の邦訳コミックス第2弾です。前作でピーターの肉体を奪ったDr.オクトパス。しかし彼の初めの思惑とは裏腹に、ドックオクはスパイダーマンの意思を継ぎ、より優れた…スーペリアなスパイダーマンを目指すことになります。今作で描かれるのはそんなスーペリアスパイダーマンの活動と、思念となったピーターがドックオクから肉体を取り戻そうと奮闘する姿です。

 

  スーペリアスパイダーマンヴィランなのか?今作ではヴィランとヒーローの関係ではなく、2つのヒーローとしてのあり方が描かれます。スーペリアスパイダーマンは正義を執行するため、より効率的に、より非情になることが出来るヒーローです。ヴィランの活動を阻む為なら相手に重傷を与えることも良しとするスーペリアスパイダーマンのあり方は、ピーターをスパイダーマンを知る人からは渋い顔をされます。メリージェーンやアベンジャーズなどからですね。一方でニューヨーク市長となったJJJや警察からは高い評価を受けています。JJJがスパイダーマンを評価している図ってなかなかになかなかですね。そしてスーペリアスパイダーマンだから出来た非情な決断が悪を拒んでいるのもまた事実なのです。

  では、ピーターの生きてきたスパイダーマンはどうでしょうか?"親愛なる隣人"として愛されようと生きてきたスパイダーマン。人々やヒーロー仲間から信頼を得られるのはスパイダーマンでしょう。それに、上手くいっていたかは別として人々の希望の象徴になる存在は間違いなくスパイダーマンです。しかし悪を罰しきれない甘さが新たな悲劇の連鎖を生んでいたこともまた事実なのです。

  ピーターの作り上げてきた信頼や絆が描かれている部分で、今作の最大の見どころ、精神世界でのドックオクvsピーターというものがあります。ピーターの残留思念に気づいたドックオクは、ピーターとしての記憶ごとピーターの思念を消し去ろうと試みます。しかし抵抗するピーター。そこでドックオクは自らも精神世界に入り、直接ピーターを打ち破ろうとするのです。しかし精神世界にも関わらず、ピーターの周りには人が集まります。

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  ベン叔父さん、メイおばさん、グウェン、ステーシー警部、MJ、フラッシュ、ハリー…中にはヒーローやヴィランになった人もいますが、ピーターの周りに集まったのはピーターが愛したスーパーヒーローではない人々です。あんなにピーターを嫌っていたJJJすらいます。皆が必死にドックオクにくらいつきます。これ、何気に凄いことだと思うんです。他のヒーローじゃあ、こんなにスーパーヒーローではない人々の助けを得られないと思います。ミュータント仲間だったり、スーパーヒーロー仲間は来るかも知れないですけど。他のヒーローと人々の関係は守る人と守られる人なんですよね。でもピーターは、スパイダーマンは読者にもマーベルユニバースの市民にも自分の弱いところをさらけ出して、情けない姿を見せて、それでも人々を守り、人々とともに在ろうとするんですよ。だからスパイダーマンは愛されるんです。そんなスパイダーマンの良いところがギュギュッと詰まった1ページだと思うわけです。

 

  果たしてピーターは復活出来るのかドックオクとの戦いの行方はいかに!是非、手にとってみてください。