新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

絶望も、哀しみも背負って

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 「ローガン」(原題 LOGAN) 主演 ヒュー・ジャックマン 

 

  2029年。新しいミュータントが生まれなくなって久しい世界。その世界でリムジンバスの運転手をする男、ローガン。かつてウルヴァリンと呼ばれた男は、キャリバンというミュータントと共に老いて耄碌したチャールズ・エグゼビアを介護する生活を送っています。目標は船を買って、海の上で自由に生活を送ることです。そんなある日、ガブリエラという女性が"ウルヴァリン"に依頼をします。「私と少女をノースダコタまで連れて行って欲しい」初めはそんな依頼を断るローガン。しかし、高い収入とガブリエラの必死の説得により、依頼を受けることにします。しかしいざガブリエラを迎えに行ったローガンが目にしたのは冷たくなった彼女の遺体でした。残ったのは依頼にあった少女。チャールズが"新しいミュータント"と呼ぶ少女ローラだけです。彼女の生誕には人類の闇が隠されていました。その昔、トランジェン研究所の手によって滅亡したミュータント。その後、トランジェン研究所は兵士を作るため子どもたちをミュータント化していきました。しかし計画は凍結、処分される寸前にガブリエラが逃した少女の1人がローラでした。トランジェン研究所の職員は今もなおローラを追います。ウルヴァリンの遺伝子を継いだ少女ローラ、ウルヴァリンの娘とも言える少女ローラ。彼女を守るめ、ウルヴァリンの最後の戦いが幕を開けます。

 

  遂に公開されました、ヒュー・ジャックマンウルヴァリンを演じる最後の作品「ローガン」。依然紹介したコミックス「オールドマン・ローガン」の世界観を基に作られた作品です。登場するメインメンバーはローガン、90代の老人となった…しかしながら若かりし頃より髪があるチャールズ・エグゼビア。コミックスに比べてはるかに小さく…幼く…ちびっこになったX-23ことローラ・キニーです。世界観の影響もあるのか、一般的なヒーロー映画と比べ遥かにシビアな世界を描いています。

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  ヒーロー映画であってヒーロー映画とは大違いな今作。描写されるのはこちらの気が休まらない程に現実的な"逃亡者たち"の姿です。上記でも描いた"シビア""現実的"…この映画の魅力はその部分にあります。敵であるトランジェン研究所のメンバーはかなり高い精度でローガン達を追い詰めます。その精度の高さを分かりやすくいうと…「この映画には笑える部分はほとんどないし、安息も僅かしかない」といったレベルです。それほどまでに容赦がないです。容赦のなさはそれだけじゃあありません。作中、ローラが小さい女の子だからって容赦されることはありません、平然と出血します(ヒーリング・ファクター持ちですが)。作中、登場人物の命はあっけなく散ります。フィクションならではのしぶとさや奇跡なんてのは皆無です。しかしそんな世界だからこそ、生にしがみつくミュータントの姿は美しく、また、自分の犯した殺人の罪(それがたとえ正義であっても)の重さや絶望の苦しさがビシビシと伝わってくるのです。

 

  クズリは最後に何を残すのか、是非、劇場に足を運んでみてください。