新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

少女は知らない世界の救世主になった

f:id:shoindy:20170703202715j:image

アルビオンの世界」(原題 ALBION:THE ENCHANTED STALLION) 主演 エイブリー・アレンズ

 

  足の不自由な父に代わり、お金持ちの家の馬の世話係として生活費を稼いでいる少女エヴィ。あるクリスマスの日、彼女は厩舎の外で飼主の見当たらない立派な黒い馬に出会います。黒馬はエヴィをじっと見つめ、エヴィに乗って欲しそうにしています。エヴィが馬に乗ると、馬は走り出しました。エヴィと馬が走りたどり着いた先は見たこともない世界です。

  エヴィがたどり着いた世界はアルビオンという名前の世界。エヴィはアルビオンでミレシアン族という種族に滅ぼされかけているダナン族を救うために呼ばれたというのです。そんなことを言われてもアルビオンを救う気なんてさらさらなく、さっさと家に帰りたいエヴィはアルビオンで出会った馬の持ち主エリウと共にダナン族の宝具であらゆる問いに答えてくれる「知識の火」を探し、帰り道を訪ねることにします。

  

  自然溢れる美しい世界アルビオンを舞台に繰り広げられるど王道のファンタジー映画である本作。ハリーポッター的ファンタジーというよりロード・オブ・ザ・リングよりのファンタジー作品です。そして同時に低コスト映画なのか、悪く言えば低クオリティ、良く言えばヨシヒコ的クオリティな作品でもあります。手作り感の強い小物や種族、安いCGなんかですね。登場人物なんかが少ないのもおそらくその影響が大きいのでしょう。

  しかし、低コスト作品だからっていって舐めちゃあいけません。しっかりファンタジー世界を形作っています。まず作品を通して何度も見惚れてしまいそうになるその情景。これがもう異世界です。アメリカとブルガリアの作品というだけあって撮影地はブルガリアなのですが、これが本当に美しい!情景の美しさだけならニュージーランド観光映画と名高いロード・オブ・ザ・リングに引けを取りません!

f:id:shoindy:20170703234027j:image

この作品は戦闘にはそのまで特化しておらず、ダナン族の4つの宝具「真実の杖」「溢れ鍋」「知識の火」「癒しの書」を探し求める旅が中心に描かれます。なので、より一層情景に目を奪われる機会がいかされていますね。因みに、数少ない戦闘シーンも、派手なアクションなどではなく機転を利かせて活路を見出すものになっています。しかしそれがなかなかうまいこと考えられていて、そのおかげで、低クオリティCGの魔法合戦みたいな寒い事態を見事回避しています。魔法がほとんど無いことがプラスに 働くことなんてあるんですね。

  もう1つ、ちょっと独特で面白いなと思ったのはメインパーティの中にケルピーがいる事ですね。エヴィが馬が好きということと、上述の理由同様にCGや装飾が不要というのが理由なのかも知れませんが、ケルピーが出てくる…それもメインで活躍する映画ってなかなか無いように感じます。因みにケルピーってのはイギリスに伝わる想像上の、伝承の生き物で人間を水中に引き摺り込んで食べるというなかなかに怖いヤツです。見た目は馬ということなので今作では普通に馬として登場しております。しかしメインパーティといえばメンバーが黒い馬に赤い髪の女性とイケメンの男ってなかなかにこれまたベタなメンバーですね。