新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

心の叫びに耳を傾けてくれ!

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「スピーチ&ディベート」(原題 SPEECH & DEBATE) 主演 サラ・スティール

 

  北セイラム高校に所属する3人の学生。彼らは高校ではみ出し者です。転校して来たばかりでゲイのホーウィ、彼はGSA(Gay Straight Alliance)を学校に作ろうとして反対されます。学生新聞を作るソロモン、彼は生徒中心の記事を書こうとする度先生に検閲され、却下されうんざりしています。そして女子生徒ディワタ、彼女は演劇を愛していますが愛するあまり、学校の劇の改訂に文句を言いますが取り合ってもらえません。言いたいことがあるのに言えない…そんなモヤモヤが溜まる中、ソロモンが新聞部の先生に「そんなに伝えたい事があるなら…」と弁論部を勧められます。弁論に魅力を感じたソロモンはディワタを勧誘。弁論には演劇的弁論があると知ったディワタも参加。そして開催地がホーウィの転校前の地元と判明しホーウィも弁論部に加わります。そうして生まれた弁論部。初めは討論会なんて大した事ないとタカをくくっていた3人。しかし、討論大会でその思い上がりが大きな間違いだったと思い知らされます。3人はそれぞれの舞台で大いに恥をかきます。さらに、大会後に遊びすぎてしまい弁論部は即時解散。しかしそれでも諦めきれない3人はある行動に出ます…

 

 

  思いを言葉にすることをテーマにした青春映画です。言いたいことをはっきりと言ったがために高校という小さな社会に弾かれた3人の学生の成長を描きます。前半に描かれる討論会ですが、皆さんはやったこと自体はあるでしょうか?僕は大学で英語討論のクラスを取っていた時にちょこっとかじったのですが、討論会って見るのと実際やるのとではかなり印象が違います。これは3人が恥をかいても仕方がない。まず、とにかく下調べが重要なんです。クラスでは1週間の下調べ期間が設けられていました。その間に確実性の高く、相手をうなずかせることができる資料を集めます。この資料は自分の意見を述べる際に必要であることはもちろん、相手の意見に対する反駁の際にも必要な情報になります。だから自分の意見だけでなく、相手の意見も調べておかなくてはいけない。討論会っていうのは言い合いでは無いので(日本人は言い合いになってしまうから討論が苦手って言いますよね。)如何に相手の言葉を認めた上で納得させられるかが鍵になります。…と、伝えてもやっぱりいざやってみないと中々その難しさは伝わらないですね。

  今作で面白いなと思ったのはそんな討論大会で大恥をかいた3人が討論会に本気になる展開…じゃないということ。中々ないですよね、出会った部活に青春をかける展開から逸れるって。でもそんな展開にも納得。だって3人のやりたいことは部活じゃないですからね。3人はあくまでそれぞれの思いを聞いてほしいだけ。だからそのための舞台なんてのはどこでもいいわけです。また、この作品は近年の青春系の作品同様に万事解決のスーパーハッピーエンドじゃないです。流行りなのか、はたまたスーパーハッピーエンドを素直に喜べない悲しい世の中なのか…ともかく、そんな3人が最後にぶちかますどデカイ"叫び"は最終的にこっぴどく叱られる事になります。でも、心からの行動は、真剣な叫びは、人の努力は必ず波紋を呼ぶのです。3人の熱い想いがどのような波紋を呼ぶのか、それは是非実際に見てみてください。