新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

彼女が引き合わせたもの

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 「思い出のマーニー」 主演 高月彩良(声での出演)

 

 この世には人には見えない輪がある。そんな考えの中自分は輪の外側にいると感じて生きてきた少女佐々木杏奈、クラスメイトとも馴染めず、養母ともギクシャクして孤独を感じる彼女はある日、喘息の発作が起きてしまいます。そして喘息の療養のため、杏奈は義母の親戚の住む田舎町で一夏を過ごすことになります。

  杏奈が町にやってきたその日、彼女は海辺に建つ洋風のお屋敷に既視感を感じ、心惹かれます。洋館には誰もおらず、彼女は心に引っかかるものを感じながらもその場を後にします。依頼、彼女は金髪碧眼の少女の夢を見るようになりました。

  杏奈にとって田舎町の生活は体調を回復させるのにぴったりでした。しかしある夏祭りの夜、杏奈は町の少女と気まずくなってしまい、またも孤立します。そんな時ふと目に入ったのは海辺に揺れる小さなボート、杏奈は惹かれるままにボートに乗り、洋館を目指します。洋館に辿り着いた杏奈を待っていたのは金髪で碧眼の少女でした。「貴女とはずっと友だちになりたいと思っていたの」こうして、マーニーと名乗る少女と杏奈の秘密の関係が幕を開けました。

  マーニーの住む海辺は杏奈の来た田舎町とは大きく異なっていました。マーニーと一緒にやって来た彼女の家のパーティでは色々な国の人が入り乱れて非常に華やかです。しかしお昼に洋館に訪れると館はボロく、中には家具1つありません。そしてマーニーとの交流は杏奈の性格も明るいものに変えてゆきました。しかしそれと比例するようにマーニーと会える日も少なくなってゆきます。果たしてマーニーは何者なのか、杏奈とマーニーの関係の行く末はいかに…

 

   イギリスの児童小説「When Marnie was There」という作品を日本を代表するアニメーション会社であるジブリが映画化した本作。舞台設定はイギリスから北海道に変わり、多くの登場人物も日本人に、田舎町もぼくのなつやすみチックに変貌を遂げました。しかし実は主人公の2人杏奈とマーニーは原作通り。まぁマーニーに関しては白人として登場しているので変わるはずありませんが杏奈に関してはAnnaから杏奈に変更されているのです。上手いなぁ。しかし一方でエドワードはカズヒコになるなど多分原作とは大きく印象が変わってくるんだろうなぁと感じる部分もありました。イギリスでイギリス人が繰り広げるストーリーと日本でイギリス人と日本人が繰り広げるストーリーではかなり変わって来ますからね。

  物語は謎の少女マーニーと杏奈の交流を描いたものになっています。物語が進むにつれて杏奈はどんどん明るい子になり、そしてマーニーの秘密も明かされてゆきます。今作、杏奈役の高月彩良さんの声優術がキラリと光っています。冒頭では「対人」か「独り言」かでかなり声のトーンが変わっており、如何に対人が嫌いかがよく分かり、後半では明るい声色になり精神的な成長を感じました。

  そしてもう1つキラリと光るものといえばやはりさすがのジブリ、景色や人々の描き方が凄いのなんの!特に凄かったのが杏奈が義母の親戚である大岩家に足を踏み入れた時!なんかもう家の匂いがしそうなほど生活感に溢れているのです!ジブリ作品で生活感に溢れているシーンは数多くあるものの、匂いがしそうと思うほどなのはこれが初めてです!しかもですよ!その後に杏奈が「人の家の匂い…」って呟くんですよ。つまり故意的にこれをやってるんです。これは凄い!