新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

世界が凝縮される

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「アザーライフ 〜永遠の一瞬〜」(原題 Other Life) 主演 ジェシカ・デ・ゴゥ

 

 アザーライフ…それは科学者であるレンが共同経営者のサムや社員たちと共に作り上げた最新技術だ。黒い液体を目薬のように瞳に垂らすことで、液体に記録された"脚本"を脳に味わわせる。脳を騙し、スカイダイビングやスノーボードをしている環境を現実のように思わせるのだ。

  しかしアザーライフ社は危うい関係にもあった。レンは誰にも内緒でこの技術を昏睡状態の弟ジャレットの治療に役立てようと研究していたし、サムはこの技術を娯楽ではなく、矯正に使うつもりだった。つまり脳の誤認した監禁室に拘束するのだ。共同経営者同士が互いに秘密や思惑を抱えているこの会社はある日、思わぬところから崩れ始める。

  ある日、レンの恋人ダニーが興味本位でアザーライフを使用し、発作が起きた。結果ダニーは死去し、レンはサムの求めた"仮想監禁"の実験に参加することになった。365日間の監禁、現実世界ではたったの1分だ。しかし、この仮想監禁はレンの人生を大きく動かすことになる…

 

 今この 世界で注目されている技術VR。デバイスを通じて仮想現実を組み上げるこの技術に更に五感を継ぎ足して、精神と時の部屋に閉じ込めたかのようなスーパー技術が今作で根幹となっているアザーライフです。目薬タイプってなかなかすごい。

  

  今作の注目ポイントは"とっつきやすさ"です。というのも、今作はバリバリのSFでありながらすんなりと頭に入ってくるものなのです。そもそものテーマであるアザーライフが上記したVR技術と似ていることが理由に挙げられるのですが、それだけではありません。例えば、今作でSFな部分はアザーライフだけだったりします。いわゆる近未来ってやつですね。他の要素は普通も普通なので、混乱することはありません。そして作品自体も約90分とコンパクトかつ綺麗にまとまっているので、非常に観やすいです。90分なのに色々な要素がバランスよく盛り込まれており、見応えがあるのもグッドですね。そして最後に、レンの苦しみが共感しやすいってのも大きいです。365日何もない部屋で監禁されるって、体験したことは無くてもそのエグさは分かりますよね、さらにそっからある"絶望"が襲ってくるのですが、それはまぁ見てくださいということで。

  作り手であるアザーライフの社員たちが仮想監禁の辛さとそこに隠されているエラーを知らないというのが中々皮肉が効いていました。どっからどこまでが仮想なのかだんだん分からなくなるのも面白い王道SFです!!