【アメコミ感想】デス・オブ・ウルヴァリン
あらすじ
一世紀をも超える時間を、ただひたすらに戦い抜いてきた男、ローガン。世界最強の称号をほしいままにしてきたウルヴァリンに、ついに最後の時が訪れる。彼を狙う刺客の群れを放った黒幕とは、そしてその目論みとは?不死身の男、ウルヴァリンの最期を描き、コミックスシーンの話題を独占した注目作!
本書帯より引用
概要
というわけで、久々のアメコミ感想です。今回ご紹介するのは「デス・オブ・ウルヴァリン」。その名の通り、あのウルヴァリンの最期を衝撃的に描きます。
始まり
今作の物語はウルヴァリンにヒーリングファクターが無くなったところから始まります。
「Marvel Unlimitedより引用」
これにより回復能力は一般男性と同等になり、さらに爪を出す時に突き破る皮膚も治らないため、そこから細菌が入って心内膜炎を引き起こす可能性が高くなってしまいます。
時を悪くして、そんな時にある男からウルヴァリンの生け捕りの懸賞金がかけられます。当然のように動き出すヴィラン達。元妻のヴァイパーや永遠のライバルセイバートゥース、レディ・デスストライク、呉宮といった、ウルヴァリンに深い関わりのあるキャラクター達が襲いかかってきます。
「Marvel Unlimitedより引用」
ここから先はネタバレを含みます。
やがて、ウルヴァリンの生け捕りを指示した人物が明かされます。そいつの名前はエイブラハム・コーネリアス…ローガンの骨格にアダマンチウムを注入した科学者その人でした。
物語としては複雑さを撤廃し、シンプルに作られていました。しかし、だからこそウルヴァリンのラストのあっけなさ、衝撃がキラリと光ります。ウルヴァリンの最期は…溶解したアダマンチウムに包まれての死亡でした。
「Marvel Unlimitedより引用」
まとめ
おおよそヒーローとは思えないラスト。仲間や愛したもの、愛してくれた人は周囲におらず、1人佇んでその長い命の炎を燃やし尽くしました。しかし、表情こそ描かれていないもののきっと満足げな表情を浮かべていたのではないでしょうか。さらに言えば、あのウルヴァリンの最後の相手は非戦闘員である科学者というのもなんとも皮肉的というか、哀しみ深いです。
切なさと男の生き様と、哀しみに溢れる素晴らしい1作でした。
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