新米の一歩目

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アンという名の少女 シーズン2 第7話感想

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2-7「気分が変わるように記憶も変わる」

 

  マリラの視界がブレる。ふらつき、アンの言葉も反響して聞こる。頭が痛い。  

  辛い中に聞こえてきたのはアンがジョセフィンさんのパーティに行きたいというおねだりだった。辛い中なんとか禁止する。マシューはその様子から頭痛が再発した事に気がついた。昔からあったのだ。でもアンには知らせたくない。

 

  ギルバートは先生に放課後勉強を見てもらうよう頼んでいた。ギルバートはトリニダードの一件以来、医者を志すようになっていたのだ。しかし先生は恋仲の生徒プリシーとの時間が削られるのを嫌ってか、それを認めなかった。自分の時間が貴重という理由だった。

 

  なんとしてもパーティに行きたいアン。事態は悪化しており、バリー氏が風邪をひいた事で誘ってくれたダイアナさえも行けない危機に晒されていた。女性だけではいけないのだ。そこでアンとダイアナはあの事件以来絵が上手くかけないでいるコールを誘う事にした。気晴らしになるかもしれないので一石二鳥だ。

  作戦はうまくいき、3人の親からの許可が出た。ちなみに許可を出したのはマシューだ。マリラは頭痛がひどく、マシューを亡くなった彼の兄マイケルと呼んでしまうほどに衰弱していた。

 

  そしてその日が来た。コールとダイアナに連れられてアンはジョセフィンさんの邸宅に行く。そこはとても優雅で、想像をあっさりと超える素晴らしさだった。パーティは翌日であるためまだ準備中だが、十分にすごい。

  パーティが始まった。世界的なピアニストセシルの演奏に人々がうっとりする。ジョセフィンはダイアナにセシルを紹介した。そこでかけられた言葉にダイアナの心が揺さぶられる。

 

「あなたの将来の夢は何?」

 

  ダイアナにとって人生は親の言う通りに過ごすものだった。親と同じような人生を送ると信じて疑わなかった。しかしこのパーティに集まっている人々は自分の人生を生きる自由な人々だった。ジョセフィンの同性愛に偏見の目を向けない人々だ。ダイアナは思わず逃げ出してしまう。

  

  そんなパーティ会場はアンにとってはとても馴染めるものだった。アンは亡くなったジョセフィンの彼女ガードルートが愛した本、そして自分の一番好きな本でもある「ジェーン・エア」の朗読を披露する。

 

  同日、夜。マリラは眠れないでいた。頭痛がひどいのだ。マシューが彼女のために食べ物を用意している間に倒れてしまう。頭痛になってからというものの、昔の事を思い出す事が増えた。マイケルがこの世を去り、ベッドに寝たきりになった母を看病していた記憶だ。そして思う。昔は寝たきりになろうが、盲目になろうが構わなかった。でも今はアンがいる。母のようになってアンの重荷にはなりたくない。

 

  パーティはダンスに差し掛かった。ジェーン・エアを聞いて涙したジョセフィンは、偶然その場に来てしまったコールと踊り、アンはダイアナと踊る。キャッキャと騒ぐアンとは反対に、ダイアナの表情は暗かった。ジョセフィンとガードルートが愛し合っていたという事がうまく飲み込めないのだ。良くも悪くも、ダイアナは世間一般の常識を教えられ続けていた。

 

  アンが逃げ出してしまったダイアナを探していると、ある女性がコールと話しているのが見えた。ある彫像にうっとりしていたコールは、その彫像の素晴らしさがわかる女性に思わず事情を話してしまっていた。

「芸術にも人生にも楽な道はないわ。もしかしたら道すら無いのかも。でもね、それでも突き進むしか無いのよ」

女性はアンの才能。"言葉を美しく操れる"才能を活かすように言い、コールには粘土を使って手首の強化をするようにアドバイスしてくれた。もしかしたら粘土にハマるかもね、という言葉とともに。

 

  パーティが終わり、ベッドルームではアン、ダイアナ、コールがいた。はしゃぐアンとコールに対してダイアナはまだ"不自然さ"や"自分らしく生きる生き方"に納得がいっていなかった。

 翌日、コールはジョセフィンにある事を伝えていた。"僕もあなた達と同じです"と。ジョセフィンは打ち明けてくれた事に感謝し、"この先楽しい事がたくさんあるわ"と教えてくれた。そして、"お手伝いとしてバリー家に臨時で雇われた"という嘘に真実味を持たせるため、報酬まで渡してくれた。

 

  アンが帰ってきた。彼女が居ない間、2人は今更ながら寝たきりになって自分たちの身を犠牲にせざるを得なかった人生を作った後悔を吐露した。そしてアンが来たからこそ、自分たちは変わったと実感した。これからは家族3人で困難を乗り越えられると。帰ってきたアンを2人は暖かく迎え入れ、彼女の体験した物語に耳を傾けた。

  

  ギルバートは授業中に自習するようになっていた。"先生の貴重な時間を使わせないため"だ。先生はそんなギルバートに皮肉を込めて"名医"と揶揄し、話を聞いていないと思い質問をぶつけたが、ギルバートは見事答えてみせた。その事で周りから…特にアンから医者を目指していることがバレてしまったが、パーティを体験したアンはギルバートの夢を無理だとはねのけず、応援した。皆が将来に向けて足を踏み出していた。

 

  やっぱりコールは後遺症を残してしまっていました。しかしそのおかげか、新しい道を見つけ出すことができました。というか、今話は前回に引き続いて見やすい回でした。アンを認め、評価してくれる大人が多かったのが素晴らしいですね。

  一方でダイアナにとってはなかなか厳しい回でした。バリー家が頭が固いのは知っていましたが、そこで育てられたダイアナもまた、"普通で無いこと"を受け入れるのが難しい考え方になってしまっていました。アンが親友であるあたり、親よりはそういったものに寛容なのでしょうか、親族や自信がそういった事に関与するとなると別なのでしょう。

  正直、普通でいる事は間違いでは無いのです。世間的にはダイアナの方が多いでしょうから。ですが、

「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションである」

というアインシュタインの言葉どおり、"普通"とは?と考えるとアンやコールの方が輝いて見えてしまいます。

  さて、この先ダイアナはどのような道を歩むのでしょうか。