僕はいったい誰なんだ?
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(原題 Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald) 主演 エディ・レッドメイン
あらすじ
ニューヨークの事件からいくばくかの時間が経った。その間に、拘束されていたはずのグリンデルバルドは脱走し、事件の関係者であるニュート・スキャマンダーは国外への渡航を禁じられてしまった。
そんな時、魔法省からニュートにある事が伝えられた。それは、前回の事件で死亡したと思われた異色のオブスキュリアルであるクリーデンスが生きているというものだった。
ティナに再び会うため、クイニーに再び会うため、そして何より迷っていたクリーデンスをグリンデルバルドから守るため、ニュートとジェイコブの新しい戦いが始まる。
概要
j.k.ローリングの名作「ハリー・ポッター」シリーズの前日譚的作品「ファンタスティック・ビースト」シリーズ最新作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」です。
ベテラン魔法使いが主人公であることの快感
今シリーズの主人公ニュートはハリーとは違って立派な大人です。魔法生物学者として豊富な知識を備えているだけでなく、魔法そのものも一流です。
そこが「ハリー・ポッター」シリーズとの大きな違いであり、ハリーとは違った楽しみ方が出来る部分でもあります。ハリーの楽しさは”成長”にありますよね、幼いハリーがホグワーツでの生活を経て大きくなっていく様、魔法世界に目を輝かせる様が可愛いだけでなくこちらもワクワクしました。
しかし、ニュートにとって魔法世界は日常であり、なんでもないことです。魔法の勉強?もう済ませています。前作こそマグルであるジェイコブが新鮮味を与える役割を持っていましたが、今作ではジェイコブも慣れています。
ですが、だからこそ、だからこそですよ、ニュートの華麗な魔法捌きが非常に気持ち良いのです。流れるような身のこなしでティナの痕跡を調査するシーンは視覚的に美しくも面白いです(僕はアクシオが一番好きな呪文なのでアクシオを連発してくれたことも嬉しいです)。ズーウーという巨大な猫のような怪物が暴れても華麗に解決します。そこには”大丈夫かな?”というハラハラではなく、”どうやって解決するんだろう”という期待があるのです。そして、期待を超える鮮やかな手つきが気持ちいいのです。
沢山の伏線が張られる。キーワードはレストレンジ?
さて、今回のメインテーマは”クリーデンスの正体”です。クリーデンス自身が自分の正体を追い求めているだけでなく、グリンデルバルドもまた、クリーデンスがの正体が”ある人物と関係のある事”からクリーデンスを味方に引き込もうと画策します。
そして、物語上クリーデンスの正体である可能性が高いのが、リタ・レストレンジの故人であるはずの弟コーヴァスというものです。しかしリタはそれを否定し続けるのですが、それには奇妙な…奇妙過ぎる過去が付きまとっているからでした。
今作は多くの謎が残されています。例えば、キーワードたるレストレンジ家、まあ序盤から予想されているからこそ、クリーデンスはレストレンジ家ではありません(関係はしていますが)。そうなると、レストレンジはリタのみとなる(実際唯一のレストレンジ家の生き残りとされている)のですが、リタの結末を考えると…ハリー・ポッターにおけるベラトリックスはどういうことなのかという疑問が付きまといます。ハリー・ポッターシリーズで語られるダンブルドア家と今作の齟齬にも疑問が残ります。もちろん、ミスではないでしょう。1が世界観の紹介編とすれば、今作は正に伏線回なのです。
まとめ
次回に対する期待が膨らみまくる本作、正に本領発揮で「ハリー・ポッター」シリーズとは違うんだぞ、という所を見せてくれました。それでいて面白いのだからニクいですね!
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