大人になれない大人たちへ、これは、心の成長の物語。
「ユニコーン・ストア」(原題 Unicorn Store) 主演 ブリー・ラーソン
あらすじ
アートの世界で挫折し、面白みもない”普通”の生活を送ることになった女性キット。しかし、彼女は招待状に導かれ、夢だったユニコーンを育てる機会に恵まれることになる!まずはユニコーンを受け入れる準備をしなければ…
概要
Netflixが贈るコメディ作品「ユニコーン・ストア」です。現実の世界でユニコーンを飼うというおとぎ話に振り回される女性の姿を描きます。
今作の主演、そして監督はブリー・ラーソン。「キャプテン・マーベル」でキャプテン・マーベル役を演じました。しかも今作にはニック・フューリーを演じたサミュエル・L・ジャクソンも出演しており、配信時期も踏まえて何かを感じずにはいられない感じになっております。
まぁ最初はレベル・ウィルソンが主演の予定だったらしいので偶然なんでしょうけどね。
大人になるための物語
今作の主人公キットは大人になり切れない大人として描かれています。といっても、コメディ映画のテンプレ的なわがまま放題やりたい放題の子どもっぽさではなく、社会に上手くなじめず、夢見がちな少女がそのまま成長したような状態って感じですね。ユニコーンが好きで、ラメとか虹とかが好きな感じ。少女趣味ってやつでしょうか。彼女が芸術家として、アートの世界で生きていこうとしたのもこういった社会に馴染めなかったのが原因なのでしょう、最も、その芸術の世界からも見放されたわけですが。
そんなキットの元に舞い込んできたのが”ユニコーンを飼える”という話、もちろん女児趣味だからといって初めはそんな話を信じないキットですが、セールスマンの口車にまんまと乗せられ、いつの間にやらユニコーンを信じるようになり、ユニコーンを迎え入れるために”愛にあふれた人物”を目指すようになります。
そう、今作は”ユニコーンを受け入れるために”という名目を得たキットが人として成長をする物語が描かれているんですね。
リアルすぎる周囲の反応が魅力!
今作で非常に魅力的なのが周囲のリアクション。キットのユニコーンに関する発言や”夢、魔法”なんてものを前面に押し出したプレゼンをした時の周囲の反応が非常にリアルで面白いのです!なんというか「ばっかでーギャハハ!」ではなく…「うわぁ…」という反応なんですね。リアル笑
基本的にキットとセールスマンの関係だけがファンタジックに描かれているため、それ以外の”徹底的なまでにリアルな世界”との差が非常に見ごたえのあるものとなっているのです。
まとめ
Netflixが贈るヒューマンドラマ「ユニコーン・ハウス」。キットの子どもっぽさだったり、成長というのが目に見えるほど特徴的ではないというのが非常に現実的であり、なかなか冒険したな、と感じさせてくれました。映画となるとやっぱり過剰に表現しがちですからね、ここまでリアルなのは珍しいです。だからこそ、キットと同様に心が成長出来ていないのではないか?と自分に悩んでいる方にとっては何かを掴むきっかけになり得る作品でした!