新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

ホークアイ:リトル・ヒッツ感想

ホークアイ:リトル・ヒッツ (ShoPro Books)

 

 

あらすじ

クリント・バートンの過去の恋人が勢揃い!その時ケイトは……?

女難に水難……二人の”ホークアイ”に今日もまたトラブルが降りかかる!

 アベンジャーズのメンバー”ホークアイ”ことクリント・バートン。弓の名手ながら普通の人間である彼の活躍を描いて、日本でも好評を博した『ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン』の続刊が登場。

 今回はホークアイを巡る3人の美女(ブラック・ウィドウ、スパイダーウーマン、そして前妻モッキンバード)が新たに登場して物語に花を添える一方で、1巻に登場したロシア人地上げグループとの抗争が意外な展開を迎える。さらに2014年のアイズナー賞を受賞した傑作エピソード「ピザ・イズ・マイ・ビジネス」を収録した必読の第2巻!

本書より引用

 

概要

以前紹介した「ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウエポン」の続編である本作。

 

 前作と同様マーベル・コミックスのおしゃれ枠(勝手に任命)として味のある絵で展開されます。

 

ヒーローだって、日常はこんな感じ

ストーリーも前作と同様アベンジャーズであるホークアイのヒーローじゃない日が描かれています。今作も前回と同様アンテナ修理をしたりハリケーンの被害にあった人を助けたりと日常感溢れています。本巻ではホークアイのクリント、ホークアイのケイトだけでなく、ブラック・ウィドウ、モッキンバード、スパイダーウーマンも登場。ちょい役ですがスターク、ウルヴァリンスパイダーマンも出てきました(本当にチョイ役、ドラマの話して終わり)。

 

注目はピザ犬の冒険

  そして今作の注目はなんといっても第11話"Pizza Is My Bussiness"(邦題 ピザ犬の冒険)。2014年のアイズナー賞を受賞したピザ犬の冒険は前作で拾われ、共に生活している犬のラッキーが主人公の作品。「犬の視点」であることに重点を置いているため人間の言葉が途切れ途切れしか理解できなかったり、ピクトグラムを駆使した描写で描かれています。それでいながら物語の展開がよく分かる素晴らしい出来となっています。

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                       「Marvel Unlimitedより引用」

 

まとめ

ポスターに出来てしまいそうなほどおしゃれな画風でありながらアメコミとしても魅力いっぱいの本作、アメコミに興味があるなら是非!手に取ってみてください!

 

 

ホークアイ:リトル・ヒッツ (ShoPro Books)

ホークアイ:リトル・ヒッツ (ShoPro Books)

 

 

サンダーボルツ:シビル・ウォー感想

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「Marvel Unlimitedより引用」

 


概要

 二ヶ月に一回届くシビル・ウォーのクロスオーバーシリーズ、二ヶ月に一回言っておりますがその暗いストーリーライン故か読み始めるまでに時間がかかります。今回も平常通り遅れに遅れやっと読みました。

  ちなみに今月号はクリスマスプレゼントなのかシビル・ウォー本編の塗り絵が同梱されておりました。

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  この塗り絵、なんと「サンダーボルツ:シビル・ウォー」とほぼ同じ厚さという大ボリューム。しかも未翻訳というおまけ付きなのが粋です。

 

ヒーロー志願者?主人公はヴィラン

 そして本編はサンダーボルツの物語。ですがそもそもサンダーボルツとは何者なのか?サンダーボルツとは元ヴィランで構成されたヒーローチームです。「ヴィランのヒーローチーム?なんだ、じゃあスーサイド・スクワッドと一緒じゃないか!」と思ってしまいがちなサンダーボルツ、マーベルユニバースにも過去ダーク・アベンジャーズがおり、それと同じとも思われてしまうかもしれません。しかしサンダーボルツはスーサイド・スクワッドやダーク・アベンジャーズとは異なり「本心からヒーローを志すヴィラン」であるという特徴があります。

  本誌で活躍するサンダーボルツのメンバーはバロン・ジーモ、マッハⅣ、ラヂオアクティブマン、ブリザードジョイスティック、ソングバード、フィクサー、アトラス、スマグラー、ソーズマン。日本では有名ではないかもしれませんが、ラヂオアクティブマンやフィクサーなどはヴィランとしてゲームにも登場しているキャラクターです。しかし注目はなんといってもバロン・ジーモ。映画「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」でも黒幕として登場した彼はコミックスでは上記画像のようなマスク姿のキャラクターです。

  バロン・ジーモ…というよりサンダーボルツ全員に言えることですが、彼らに常に付きまとうものに”疑惑”があります。そりゃそうです、元ヴィランですし。本誌では彼らは疑われながらも正義を貫く姿が描かれるのです。中でもバロン・ジーモはキャプテン・アメリカと深い因縁にあります。本誌のバロン・ジーモの本名はバロン・ヘルムート・ジーモ、彼は2代目で、初代はヘルムートの父であるハインリッヒ・ジーモです。ハインリッヒ・ジーモは戦時中バッキーを殺害し、キャップを凍らせた原因を作っています。もう因縁バチバチです。そんなバロン・ジーモなのでキャップの信頼を得るために活動するのも一苦労なわけです。

 

  新たなヒーローのポジションを確立したサンダーボルツの活躍、非常に楽しめました。

 

 

コミコンが日本にやってきた!

  12月2日から4日にかけて開かれている東京コミコン。アメコミの祭典であるコミコンの日本初上陸という記念すべきイベントに参加して来ましたので感想を述べたいと思います。

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  僕が参加したのは本日12月3日の部。会場は幕張メッセです。幕張メッセ、意外と久しぶりでした。大学1.2年生の頃はワンフェスやらなんやらにも行っていたのですが、交通費の高さもありだんだんと疎遠になっていました。

  さて、それはともかくとして。僕は11時ごろに幕張に到着したのですが、幕張には結構な人が、これは期待できるっ!と思いきや同日に「2.5次元フェス」なる奇妙なお祭りと「髑髏祭り」という強烈な名前のお祭りが幕張メッセで開催されていたそうで、コミコン会場に辿り着く頃にはガラガラになっていました。「え…これ…大丈夫?」と不安な思いを胸にコミコン会場へ入るとそこにはたくさんの人が!よかった〜!

  会場入口には僕の中で不動の1位である名作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンであるデロリアンナイトライダーのキットがお出迎えしてくれました!

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会場内は大きく分けてワーナーのバットマンVRが体験出来たりするブースやバイオハザードの最新映画情報やゲームの試遊が出来るコーナー、エアガンの射撃体験が出来るブースなどが立ち並ぶいわゆる「企業ブース」と言われるポイントとグウェンプールの表紙などを描いたグリヒルをはじめとするアーティスト陣やアメトイショップのブースが並ぶ「個人…?でいいのかな?ゾーン」と言われるポイント、そしてステージ、スタン・リーやホークアイ役のジェレミー・レナー、ネビル・ロングボトム役のマシュー・ルイスなどスペシャルゲストのサイン・撮影会コーナーに分かれており、その場所その場所で雰囲気も大きく違っておりました。

 ワンフェスなどと雰囲気はすごく似ているため、幕張のそういったイベントに参加したことのある方は非常にイメージしやすいかと思います。しかし!大きく違うのは外国人率の高さ!多分ですが3〜4割は海外からの参加者だったのではないでしょうか?その影響か会場内は日本でありながら海外のニオイに包まれ、放送や客引きも日本語、英語、カタコト日本語が飛び交っていました!そしてこういったイベントに欠かせない存在「コスプレイヤー」の皆さんのコスプレもトルーパーやキャプテン・マーベルスパイダーマンジョーカーなど、コミコン感溢れるコスプレの数々でした!

  個人的に印象的だったのはサトシ…いえ、めちゃくちゃ強そうなAshとその彼女と思われるめちゃくちゃ美人でナイスバディのピカチュ…Pikachuや「キャプテン・アメリカ:ファースト・アベンジャー」でキャップと共に宣伝活動をしていたキャプテン・アメリカ・ガールズのコスプレの方々でしょうか。

  多かったのはデッドプールスパイダーマンジョーカーあたりですかね?やっぱりそこらへんは人気ですね。

 

  バットマンVRの体験は整理券配布が終了しており、出来なかった心残りなどはありますが、それを差し引いても有り余る満足感!展示物もCW系列のドラマ「フラッシュ」で実際使われたスーツやDCEUで実際使われたバットスーツなど豪華かつ見ているだけでテンションが上がります!

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 そしてなにより、どのブースを見てもアメコミや映画のキャラクターが並び、周りがみんな何か分かって反応しているというのは嬉しいものです!未だ全く知らない人とかも多いコンテンツであるからこそ、その喜びは何倍にも膨れ上がります!

  すでに来年の開催も検討されており、会場規模もより大きくなって、パワーアップして帰ってくるようですので、今から楽しみです!

ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン

ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン (MARVEL)

 

 

あらすじ

 スーパーヒーロー・コミックの枠を超えたスーパーヒーロー・コミック、日本初上陸!

 世界的に大ヒットを記録した映画『アベンジャーズ』(2012)で一躍注目を浴びた”ホークアイ”ことクリント・バートン。叩き上げのヒーローである彼が守るのは「正義」と……そして「屋上での美味いバーベキュー」だった!ヤング・アベンジャーズの一員ケイト・ビショップを巻き込んで、地球最強のヒーローの休日に何かが起こる!?『イモータル・アイアンフィスト』の名コンビ、マット・フラクションとデイビット・アジャがお届けする、マーベル・ユニバースきっての弓の使い手の新たな冒険譚。クリントとケイト……二人の射手が集まれば、トラブルも倍増する!?日本初上陸の”マーベル・ナウ!”最新作を堪能あれ!

 さらに、クリントとケイトの初邂逅を描いた『ヤング・アベンジャーズ・プレゼンツ』#6も同時収録。彼女は学ぶ—「ただ欲しがること」と「自分で勝ち取ること」には天と地ほど違いがあると……。

本書より引用

 

概要

   マーベル・ナウ!の冠を持つホークアイ単独誌「ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン」を読みました。

  2014年に発売していた本誌、なんとアベンジャーズX-MENを差し押して一番最初のマーベル・ナウ!邦訳誌だったりします。僕としてもずっと気にはなっていたのですが、メインストーリーとの繋がりの薄さから今まで手を出さないでいました。

 

主人公はホークアイ…でも…?

  このシリーズで主人公を務めるのは「ホークアイ」です。ただし、登場するホークアイは2人います。1人は、映画では開催目前の東京コミコンでの来日が決定しているジェレミー・レナーが演じたクリント・バートンとしてのホークアイ。映画では「アベンジャーズ」での洗脳された残念な印象が「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」でのワンダとの名シーンや「シビル・ウォー」での登場シーンで見事かっこいいキャラクターへと進化したクリント・バートン。コミックスではアイアンマンのヴィランとして1964年に登場。その後ビジランテとして活動を始めるもこれまたヴィランとして活動していたブラック・ウィドウにそそのかされアイアンマンと数度にわたる対決。それを経て1965年からはアベンジャーズとして活躍しています。

  一方もう1人のホークアイはケイト・ビショップ。ヤング・アベンジャーズのメンバーとして2005年からデビューしたお嬢様で、当時死亡していたクリントに変わりホークアイの称号を受け継ぎました。

 

描かれるのは日常

  本誌では、そんな2人のホークアイアベンジャーズとしてではない休日のドタバタな一幕と、ニュー・アベンジャーズでローニンとして活動するクリントとケイトの初邂逅が掲載されています。

  休日のドタバタな一幕とあってこのストーリーは「家賃の増加によってできなくなってしまうご近所さんとのバーベキューを守るための戦い」だったり「色々な特殊効果弓矢に貼るラベルを買いに行くところから巻き込まれる事件」だったりと、普段世界を守っているアベンジャーの1人とは思えない、でもクスリと笑える事件が描かれます。

  本誌で僕が非常に気に入ったのはホークアイ#1から3まで担当していたデイビッド・アジャの絵。これがなんともいい味を出しているのです。なんとなく、ヨーロッパの新聞に載っているイメージがある彼の絵は、本誌を文庫サイズにしてカフェで読んでいると非常に絵になる感じがしてとても好印象です。

 

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                        「Marvel Unlimitedより引用」

 

アイズナー賞を2年連続受賞した名作、オススメです。バックグラウンドがなくても十分楽しめるのも良いです。

 

 

ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン (MARVEL)

ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン (MARVEL)

 

 

何かを変えるため、巡る

星の旅人たち (字幕版)

 「星の旅人たち」(原題 The way) 主演 マーティン・シーン

  

 

あらすじ

  妻の死をきっかけに疎遠になっていた息子の訃報を受け取ったトムは、息子はサンティアゴ巡礼を始めようとして天災に合い亡くなったことを知る。息子が何を求めてサンティアゴ巡礼を行おうとしていたのか。トムは息子の遺灰と共に、息子に変わりサンティアゴ巡礼を始める。

 

概要

  というあらすじのロードムービーロードムービーらしく、出会いや未知の体験に溢れた作品となっています。

  では、そもそもサンティアゴ巡礼とは何なのか?

  サンティアゴ巡礼について記載されていたNPO法人「日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会」の情報をまとめますと、サンティアゴ巡礼とは

   ・全て歩くと約900Kmにも及ぶ巡礼

 

   ・ゴール地点はサンティアゴ・デ・コンポステーラと言われる場所で、そこには聖ヤコブの遺体があるとされている

 

  ・開始地点や目的、移動手段は自由

 

  ・巡礼者は道中スタンプを集め、ゴール地点を目指す

 

というものです。

移動手段は自由であるものの、多くの巡礼者は徒歩で歩くようで、実際トム達も徒歩で巡礼をします。目的が自由というのも映画内で表されており、ダイエットのためやスランプを脱するためなど本当に自由。「巡礼」という言葉や「ゴール地点には聖ヤコブの遺体」という事から宗教的な印象を深く受けますが、巡礼目的が上記の自由さであるため、宗教感や説教臭さは無く、非常に見やすい作品でした。

 

「旅感」

  この作品の見どころはなんといってもその旅感。ひたすら歩く作品であるため「旅感があるのは当たり前じゃ…」と言われてしまえばそれっきりなのですが、この作品から感じる旅感は「巡礼」であることならではの要素を感じることができます。例えば、道中出会った他の旅人と途中別れても、後ほど出会い、再開の喜びを感じることができます。それは巡礼である以上、複数あるのはいえ、同じルートを辿るから。道中の別れはあくまで速度差なのです。それに、道中どの街で何泊してどのように過ごすかに決まりなどは無いので、再会する可能性は十分にあるのです。なので、再会は自然で、ご都合主義な流れではありません。

  その他にも巡礼者専用の宿泊施設や、巡礼者であるから受ける歓迎など、普通の旅では得られない、見られない旅の姿を見ることができます(僕の場合、巡礼者への歓迎が良すぎて、荷物を盗まれるんじゃ…と何回も思ってしまう自分が嫌になりましたが)。

  

 

  そして旅の終わりがまた良い!トムとその仲間たちに大きな変化は見られません、ただ、それぞれが何か自分の人生に一つ決着をつけ、そして新しい何かを掴んだんだろうな、というのが感じられるだけなのです。それも、そう感じられるのは彼らの旅を見守ってきたから得られるものなのでしょう。この文章はネタバレのようでネタバレでは無いのです。

 

まとめ

  僕自身、どこか一つの宗教を信じていたりするわけではありませんが、この巡礼は非常に興味深いものでした。500m毎くらいに巡礼者用の目印であるホタテのマークがあるらしく、割と手軽に挑戦出来そうなので、20代のうちに挑戦してみたいなぁと思いました!

 

 

星の旅人たち (字幕版)

星の旅人たち (字幕版)

 

 

ニューアベンジャーズ:エブリシング・ダイ感想

 

 

ニューアベンジャーズ:エブリシング・ダイ (MARVEL)

 

 

あらすじ

各界の実力者6名が結成した秘密結社「イルミナティ」。人知れず、地球の危機に対処してきた彼らだったが、地球に迫る新たな危機は、イルミナティすらも予想だにできない規模の大異変だった。「インカージョン」なる危機の真相とは何なのか?

本書より引用

 

概要

  景気良くどんどん発売されまくってるマーベル・ナウ!からの新刊「ニューアベンジャーズ:エブリシング・ダイ」感想です。

  有能(笑)集団ことイルミナティがメインのストーリーとなっています。以前紹介した「ヤング・アベンジャーズ」などのサブ的なポジションのストーリーではなく、「アベンジャーズ・ワールド」同様「インフィニティ」、果ては「シークレット・ウォーズ2015」へ繋がる重要なストーリーが描かれています。

 

迫りくる危機、インカージョン

  ハルクを宇宙へ吹っ飛ばしたりインフィニティ・ストーンを自分たちで管理しようとする(している)問題児集団イルミナティ、今回はAvXで死亡したプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアの代わりに登場したビーストやキャプテン・アメリカ、以前はイルミナティの存在に否定的だったブラック・パンサーも参加して登場しています。彼らが今回遭遇した危機は「インカージョン」、今後、シークレット・ウォーズ2015や現行のマーベルが発行しているALL NEW ALL DIFFERENT シリーズの誕生に深く関わる事象です。

  では、インカージョンとは一体何か。インカージョンとは、並行世界同士の衝突のこと。1つのアースの消滅をきっかけに他の並行世界が収縮、それにより並行世界同士が衝突し消滅、それがきっかけで他の並行世界が収縮…という連鎖を表します。

  それに出くわしてしまったイルミナティの面々、彼らはインフィニティ・ジェム、そしてインフィニティ・ガントレットを用いて解決しようと試むものの失敗、唯一の方法であるもう一方の世界を滅ぼすということに手を出します。その最中にインフィニティ・ジェムの崩壊やキャプテン・アメリカとの対立など数々の難題が訪れます。

  上述したキャップとイルミナティとの対立というのがまたキャップらしさを表していて素晴らしい。キャップは最後まで誰も傷つくことのない解決策を探し、正義を貫き続けることを望んでいました。一方イルミナティは自分たちの世界を守るためには必要悪となり、別の並行世界を滅ぼすことも仕方がないという考え方でした。

  キャップは主人公的で正しいですが現実問題自らの正義のため世界中の人類の命を犠牲には出来ないとDr.ストレンジの手によってキャプテンの記憶は消去され、イルミナティから追放されてしまいますが、そんなキャップの考えはやはり素晴らしく、カッコ良いです。

 

 インカージョンの話題が出てくるといよいよ邦訳が現行誌に近づいて来たなぁと感じます! 

ヤング・アベンジャーズ:スタイル>サブスタンス

ヤング・アベンジャーズ:スタイル>サブスタンス (MARVEL)

 

 

あらすじ

 仲間を喪った悲しみに、活動休止を決意した若きヒーローチーム、ヤング・アベンジャーズ

 己の価値を実証すべく、独り、次元を旅する若きスーパーヒロイン、ミス・アメリカ。

 故郷を遠く離れた異郷の地で、進むべき道に迷うマーベルボーイ。

 悪名高い邪神の生まれ変わりという身の上に常に悩まされ続けてきたキッド・ロキ、

 悪戯な運命の女神が彼らを巡り合わせた時、新たな英雄譚が幕を開ける。

 十代の若きヒーロー達を、極めて現代的な視点でビビッドに描き出す新感覚のヒーローストーリー、ここに登場!

 

本書より引用

 

概要

  2006年に休刊になって以来、ちょくちょくのスポット登場しかなかったヤング・アベンジャーズが2012年から始まったマーベル・ナウ!をきっかけに復活したのが今作の「ヤング・アベンジャーズ:スタイル>サブスタンス」。前回紹介した「ヒーローズ・フォー・ハイヤー:シビル・ウォー」

 

ほどではありませんが、日本ではあまり知名度が無いヤング・アベンジャーズの面々とシージでの死亡から復活したキッド・ロキの活躍が描かれています。

  元々オリジナルのアベンジャーズに寄せた見た目や能力を持って登場したヤング・アベンジャーズですか、今作ではメンバーも少し変更し、スカーレット・ウィッチとヴィジョンの子どもの魂が転生した「ウィッカン」、スクラルとクリーのキャプテン・マーベルとの間の子どもである「ハルクリング」、ホークアイ(クリント)に憧れる少女、今では2代目「ホークアイ(ケイト・ビショップ)」、並行世界のクリー人のヒーローでゴキブリの遺伝子を持つ「マーベル・ボーイ(ノォ=ヴァア)、異次元世界の出身で怪力と飛行能力で戦う「ミス・アメリカ」というメンバーになりました。

 

コミックは時代を映す鏡

  ナチスと戦うキャプテン・アメリカや9.11テロ発生にDr.ドゥームが涙したように、常に時代を写してきたアメリカン・コミックス。マーベル・コミックスは特に移りゆく時代に柔軟に対応しており、黒人ヒーローの登場やヒスパニック系アメリカ人マイルズ・モラレスのアルティメット・スパイダーマンとしての活躍など固定観念にとらわれない成長を果たして来ました。

  そしてその柔軟性は今作のヤング・アベンジャーズでも存分に発揮されております。それは何かと言うと同性愛。ウィッカンとハルクリングは両想いで付き合っている仲として描かれているのです。

  そんはヤング・アベンジャーズが戦う相手が親というのがまた素晴らしいです。親といってもウィッカンが呼び寄せてしまった宇宙の寄生生物らしいのですが、それでも若造達の戦う相手が親というのは青臭さが出ていてとても素敵でした。

 

若いが爆発

  しかしそれよりなにより僕が本誌で気に入ったのはヴァリアントカバー!表紙も楽しそうですが、その他にも

プリクラ撮ったり

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                        「Marvel Unlimitedより引用」

ちょっとカートゥーン風だったり

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                       「Marvel Unlimitedより引用」

僕が大好きなスコッティ・ヤングの絵もあったり

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                         「Marvel Unlimitedより引用」

 

と見ていてすごくいい印象を受けるヴァリアントでした!ヤング・アベンジャーズ、ストーリーご面白いのはもちろんですが、ヴァリアントも良くて2500円程度なので、まだ買っていない方、オススメですっ!

 

 

ヤング・アベンジャーズ:スタイル>サブスタンス (MARVEL)

ヤング・アベンジャーズ:スタイル>サブスタンス (MARVEL)

  • 作者: キーロン・ギレン,ジェイミー・マクケルビー,御代しおり
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2016/08/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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