飢えたダークヒーロー、誕生
「ヴェノム」(原題 VENOM) 主演 トム・ハーディ
あらすじ
有名レポーターエディ・ブロックは順風満帆な人生を送っていた。そんなエディの元に舞い込んできたのはライフ財団のロケット事業の取材の依頼だった。
いざ取材が始まると、エディはスキャンダルを追い求めてしまった。アニーへのメールを盗み見て入手した、ホームレスを使った人体実験の事を問い詰めたのだ。
結果、エディは財団の手によりクビ。エディは失意のどん底に落ちてしまう。
6ヶ月後…エディはまだ腐っていた。そんな時、ライフ財団の研究医から連絡が入ってきた。ドレイクの人体実験に嫌気がさし、エディに告発してきたのだ。
エディは彼女の手を借りて財団の研究施設に潜入する。そこで…彼に何かが侵入してきた。
侵入してきた"それ"はやがてエディに語りかけるようになる。"それ"は名乗った…"ヴェノム"と…
概要
公開されたばかりの新作ヒーロー映画「ヴェノム」です。スパイダーマンの代表的なヴィランであるヴェノムのストーリーを描きます。これまで、「スパイダーマン3」で実写化、「アメイジング・スパイダーマン」では3で登場予定だったらしいですが頓挫しています。今作はあくまでソニー・ピクチャーズの作品、MCUとは無関係です。スパイダーマンとのコラボは匂わせているらしいですけどね。
さて、CMやコラボで結構プッシュされていた今作、作品としては可もなく不可もない…そんな感じでした。アクションとしてはヴェノムvs人間のアクションは非常に面白く、中でもまだヴェノムになりきっておらず、シンビオートが体の一部だけ出ていた頃のカーアクションなどは迫力満点でかなり見応えがありました。一方でシンビオート同士の戦闘はもうウネウネが絡み合ってさらにウネウネして何が何だかって感じでした。ライオット(敵のシンビオート)なんで灰色にしたん?
しかし、それより何よりずーっと、もうずーっと気になって違和感でしょうがなかったのがヴェノムのお腹。今作のヴェノム、スパイダーマンに寄生していないのでお腹に蜘蛛マークがないんですよ。これ、意外と重要で、なんかツルツルしてるお腹がどうにも馴染まなかったです。
この白い部分が皆無。
さらにシンビオートを蜘蛛糸状にして飛ばす能力も無く、(恐らく)スパイダーセンス無効化も無いです。つまりは劣化版ですね。身体のボリュームはあったのでそこは満足ですがボリュームがあるからこそ蜘蛛マークの違和感が強くなってるんですよね〜
ストーリーの流れとしても結構駆け足気味。アニーが突然優しくなったり、ヴェノムが突然地球に愛着湧いたりね。もうちょい丁寧に描いても良かったんじゃないかな?と思います。
すぽいらーあらーと。ここからおまけ映像の解説です。
さて、今作にはあたかもMCUかのようにおまけ映像が用意されています。2つ。1つは今度公開される新作アニメ映画「スパイダーマン:イントゥ・ザ・スパイダーバース」の広告でした。ちなみにピーターの墓の前に立ってるのはマイルス・モラレス君、アルティメット・ユニバースにおけるスパイダーマンです。アルティメットの方ではピーターは死んでるんですよ。そして後からやってきてマイルスに気絶させられたのは正真正銘のピーター・パーカー。この作品ではキングピンによってユニバース間が繋がり、色々なスパイダーマンが集まりますので、まあパーカーがスパイダーマンの世界線からやってきたのでしょう。アース616では無いです、あれはコミックにおける基本なので。スパイダートーテム(噛まれた人)は大なり小なりだいたいパーカーなのでどっかのアースのパーカーなのでしょう。
そしてもう1つのおまけ。こちらは…まぁ何というか…びっくりするくらいサプライズ感皆無。仕方ない気もしますけどね。ここで登場した「レッド」と呼ばれる殺人鬼クレタス・キャサディは自分で言っていた通り「カーネイジ」というヴィランになる男です。
原作ではエディと同じ独房に入っていたことでヴェノムのシンビオートが取り付きます。なので作品によってはヴェノムをオヤジって呼んだりしてますね。今作でライオットが見せたシンビオートの硬化、武器化も彼のイメージが強い技です。ヴェノムと違って100%ヴィランな彼ですが、AXISで善悪入れ替わった時は、元に戻った時にヒーローが立場を失わないように自分が全責任をおっ被ったりしてイケメン度を発揮しました。まぁ、善悪入れ替わってますから本心かと言えば…って感じですが。
映画ではヴェノムの子が取り憑くのか、はたまたライオットが復活するのか、謎が深まりますが彼の活躍が楽しみです。
ヴェノム:リーサル・プロテクター (ShoPro Books)
- 作者: デイビット・ミケライニー,マーク・バグリー,ロン・リム,高木亮
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2018/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る