インフィニティⅢ 感想
あらすじ
創生種族ビルダーズの侵攻を阻止すべく、銀河評議会と共に宇宙大戦争に挑んだアベンジャーズは、キャプテン・アメリカの奇手で、強敵に一矢を報いた。しかしその一方、地球では、サノス率いるブラックオーダーとイルミナティの激戦が続く中、インヒューマンズのテリジェン・ボムが炸裂。全世界が混乱に陥った。宇宙と地球、二つの危機をアベンジャーズはいかに切り抜けるのか……。気鋭のライター、ジョナサン・ヒックマンが贈るクロスオーバー大作、ここに完結!
本誌帯より引用
概要
アベンジャーズ・ワールドから始まり、そして2冊に渡って展開されたインフィニティも今冊…3冊目をもって遂に完結。前作でサノスの目的が自らの息子を見つけ殺害するという物だったと判明し、それにより襲撃を受けたインヒューマンズはテリジェン・ボムを使用しました。さらに、宇宙大戦争では遂に反撃の一手を打ったところで終了していました。そして始まった3冊目…その展開は…!
遂にストーリーが絡んだ
キャプテンの会心の一手の効果は絶大で、予想より早く終結した宇宙大戦争。始まりの「アベンジャーズ・ワールド」を表すかのように、あらゆる星々が勇気と希望を与えてくれたアベンジャーズのシンボルを掲げ、反撃に出たことで見事ビルダーズを退けます。しかし宇宙大戦争が早く終わったのにも意味があります。だってキャプテン達はまだサノスに合ってないですからねそりゃそうです。一方サノスらも捕らえたブラックボルトから情報を聞き出し、インカージョンに向けて用意していた反物質爆弾を奪ったり、ブラックボルト本人を洗脳したりと非道な行為を繰り返しています。
宇宙大戦争が終結し、安堵の時間を過ごしていたアベンジャーズの元に届いた凶報、直ぐにでも地球へ向かおうとするアベンジャーズですが、戦争を乗り越えた彼らには頼りになる存在が付いていました。それはシーアー、スクラル、クリーといった強力な味方、キャプテンの、アベンジャーズの熱き思いで救われた借りを返そうと、彼らも損得を無視して助けてくれるのです。そして彼らが開いた血路を辿り地球に舞い戻ったアベンジャーズは最後の戦いに挑みます。敵は圧倒的に強力。それに加えアベンジャーズは手負いです。しかしそれでも彼らは立ち上がるのです。そんなの熱くない訳がないです。決戦はアベンジャーズで挑むってのもまた熱いですよね!でも強いんですよ!サノスもブラックオーダーも!突っ込んできたハルクをパンチでぶっ飛ばしますからね!ヤバい。
そしてそんな熱い展開が描くラストは予想外の終わり方を迎えます。いやーサノスさん、ちょっと可哀想。言うなればディアボロ的な可哀想さ。しかもちょっと不穏です。それもまた良いけどね。
生まれる新たなる禍根
しかしこれはあくまでサノスとの決着がついただけ、もちろん物語が終わる訳ではありません。この大きな戦いはあらゆる禍根や新たな種を残します。
インヒューマン
例えば、テリジェン・ボムによるインヒューマンズの増加。 ミストに含まれているMポックスはやがてミュータントとの対立を招きます。
ワカンダ
例えば、ワカンダとアトランティスは戦争をしていたはずなのにワカンダの地下にある国ネクロポリスでブラックパンサーとネイモアが会っていたことがワカンダの王ブラックパンサー(女)にバレたり。
他にも…
例えば、ブラックスワンが残した不穏すぎる言葉。
それにインカージョンも何一つ解決していないです。それらはまたマーベルの世界を彩るでしょう。個人的に嬉しかったのはやはりインヒューマンズ関連。インヒューマンズって、興味があっても中々入口が見つからないんです。ま、ドラマはありますけど、コミックスの方ね。しかし、今作を読んだ後であれば来月発売の「Ms.マーベル もうフツーじゃないの」に直接繋がりますし、「インヒューマンズ」のタイトルとしての続編は新シリーズになる上未だに続いてるっぽいので、マーベル・アンリミテッドのスタート地点の指標となるわけですよ!素晴らしい。やっとインヒューマンズが読める。
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