新米の一歩目

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【アメコミ感想】アベンジャーズ:タイムズ・ランズ・アウトⅡ

アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトII (MARVEL)

 

 

あらすじ

 並行世界同士が衝突し、双方が滅びに至る《インカージョン》現象。

 この未曽有の危機を前にしながら、地球を守るべきアベンジャーズは泥沼の内紛状態にあった。

 Mr.ファンタスティックら、イルミナティが独自に解決方法を模索するが、彼らの独断専行を危険視するスティーブ・ロジャースは、シールドを率いて彼らを追う。

 一方、両者と距離を置くサンスポットらは、秘密結社A.I.M.を傘下に収め、その化学力を利用して解決策を模索していた。

 さらに、狂えるタイタン人、サノスが率いるカバルが介入するに至り、インカージョンを巡る状況はさらなる混迷を深めていく……。

 『タイムズ・ランズ・アウト』三部作の第二弾登場!

 

本書より引用

 

概要 

 「タイムズ・ランズ・アウト」シリーズ第二巻の「タイムズ・ランズ・アウトⅡ」です。前巻「タイムズ・ランズ・アウトⅠ」が状況の説明回(日本だからではなく、元々空白の8ヵ月という期間が経過した後であるため)であるならば、今回からはいよいよもって本格的な”シークレット・ウォーズ”への下準備となっています。単品としてでも十分に面白いだけでなく、続編への期待も高まります。

 

前作

www.shoindy.com

 

感情と成すべきこと

 現在、インカージョンが起き続けている最中、ヒーローの勢力が明確に分断されています。ざっくり言うと①アベンジャーズ(シールド)②アベンジャーズA.I.M.)③イルミナティ④カバル。この中で②、③、④はイルミナティを防ぐため行動しており、①はスティーブの私怨込々でイルミナティを追っています。さて、そんな状況がどう動き出すのでしょうか。

 

リード、久々に活躍する

 さて、ヒーローのクセに中々外道なことで知られるMr.ファンタスティックことリード・リチャーズ。今回超活躍するのは彼でした。イルミナティってさ、過去の行いのせいで余計な事しかしないイメージが強いのよね。まず、スティーブに自分の位置を知らせることで、①のアベンジャーズに襲撃させるイルミナティの面々。しかし、全ては計画通りで、その戦いの最中に②のアベンジャーズに①を襲撃させる、①のアベンジャーズの切り札である”別次元のハルク”や”マイティ・アベンジャーズ”など手札を全て使わせる、裏切り者やカバルのリーダーのネイモアを仲間に迎え入れる等戦況の全てを巧みに操ります。

 シビル・ウォーを彷彿とさせる程の非道ぶりでイルミナティを追い詰めるスティーブ(いや本当に、キャップのかっこよさを思い出すと悲しくなるくらい)。彼は追うべき相手が自分よりも圧倒的に天才的であると知ったうえで、軍事力、戦術を駆使して行動するのですが、それでもまだ、リードが上回ったってところですね。

 では、そこまでしてイルミナティがしたかったこと、それは…団結でした。自分達の非を認め、来るべきインカージョンを防いだら罰も受けるという覚悟のもと、ヒーロー達をインカージョンに目を向けさせる事が目的でした…めっちゃヒーロー!!ここら辺は腐ってもヒーローという事が上手く描かれています。

 

ブラックパンサー、その怒り

 さて、そんな顛末を経て再び団結したヒーロー達。まず初めに行ったのは、罪の清算でした。具体的にはカバルの始末ですね。ネイモア以外はブラックオーダーやサノスというヴィラン揃いのため、前作でも紹介した通り殺戮を楽しんでいたのです。

 本来であれば爆弾で始末する前にネイモアだけ脱出する手はずだったこの作戦。しかし、ここでブラックパンサーが動き始めます。ネイモアを、脱出させなかったのです。

 実は、これには深い意味があります。かつて、「インフィニティ」の最中、ネイモアはアトランティスを救うためにサノスにワカンダを襲わせました、さらにワカンダは国からカバルに譲られる運命をたどります。ブラックパンサーとしては、決して許すことが出来ない事柄でした。

 

そして、遂に現れる世界

 そして、残りのアースが2ダースにも満たなくなった頃、遂にあのアースの存在が描かれます。その番号は”アース-1610”。別名アルティメットユニバース。かつて新規読者層を取り込むために生まれた世界。アベンジャーズではなく、アルティメッツが活躍する世界…え、知らない?ではこう言ってみてはいかがでしょう。マイルス・モラレスがスパイダーマンとして活躍する世界。

 

『スパイダーマン:スパイダーバース』【ハズブロ アクションフィギュア】6インチ「ベーシック」ウェーブ1 スパイダーマン(マイルス・モラレス)

 

 そう、映画「スパイダーバース」で活躍したマイルス君が活動しているのはこのアース-1610なのです。もちろん、このアースだってインカージョンが差し迫っています。

 このアースではヴィランのリード・リチャーズ、別名メイカーとフューリーが解決に尽力しています。そんな中、現れたのは……なんと、カバル。そう、ネイモアを含めたカバルは無事に脱出し、アース-1610に迷い込んでいたのです。新たな波乱の予感しかしない(笑)

 

まとめ

 ヒーロー黒い部分をしっかりと描きつつもそれでも"ヒーロー"であることを見事に表した本作。これがまだ3部作の中間であることに驚くばかりか、そもそもこの3部作が前振りでしかないことに驚くばかりです。次作が楽しみで仕方がない!

 

 

アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトII (MARVEL)

アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトII (MARVEL)

  • 作者: ジョナサン・ヒックマン,ステファノ・カセッリ,シモン・クドランスキ,マイク・デオダード,マイク・パーキンス,ケブ・ウォーカー,秋友克也
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  • 発売日: 2019/06/27
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アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウト I (MARVEL)

アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウト I (MARVEL)

  • 作者: ジョナサン・ヒックマン,ジム・チェン,パコ・メディナ,ニック・ブラッドショウ,ダスティン・ウィーバー,ヴァレリオ・スキッチ,ステファノ・カセッリ,ケブ・ウォーカー,マイク・デオダード,秋友克也
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