ファンは食わず嫌いせずに見てほしい!「名探偵ピカチュウ」感想
「名探偵ピカチュウ」(原題 Pokémon: Detective Pikachu) 主演 ライアン・レイノルズ(声での出演)
あらすじ
ティムは警察から父の訃報を聞き、ポケモンと人間が共存し生活する町ライムシティに足を踏み入れた。遺品整理の為に父親の部屋には…なんとおっさん声のピカチュウがいた!父の失踪の真実を辿る冒険が始まる!!
概要
みなさんこんちは!最近マンガワンというアプリでポケスペを読んでいます、Shoindyです!ポケスペは今クリスタル編に入ったあたりです!初めて読んでるのですが面白いですね。丸っこいピカチュウがむっちゃかわええです。
とまぁ、ポケスペの話はここまで。今回は「名探偵ピカチュウ」です。今作はニンテンドー3DS用ソフトである同名のタイトルを元にした作品です。舞台や登場人物の名前などのほとんどはこのゲームが元になっています。完全オリジナルじゃないんですね。
魅力爆発!実写になったポケモンたち
さて、そんな今作「名探偵ピカチュウ」ですが、やはりその魅力はなんといっても、僕たちの馴染んできたあのポケモンが実写化したことでしょう。当時では考えられなかった夢のような出来事ですよね。
今作では、ピカチュウを始めとした数多くのポケモンが登場します。PVを見ると、妙にリアルで”ちょっと気持ち悪い”だとか”怖い”、”毛があって違和感”という印象を受けるかもしれませんが、実際に見ているとそんな事は全く気になりません。というか、普通に可愛いです。おすすめはフシギダネ。
主人公のピカチュウに関してのみ、おっさんが強いため違和感を感じるかもしれませんが、キャラクターがしっかり立っているため、アリだな、と納得できます。拭い切れない赤タイツの影がなんともいえないです。
世界観に注目!行ってみたくなる街ライムシティ
さて、今作の魅力が実写化されたポケモンであることはお伝えした通りですが、そのポケモンと人々を取り巻くこの”世界”そのものもまた魅力的。それはそうですよね、だって普通に今僕たちが生活しているこの世界にはポケモンは存在しなくても事足りてしまってますから。ポケモンと人が共存している世界そのものも作る必要があるというわけです。
では、ポケモンと人が共存している世界はどのような世界なのでしょうか。まず、冒頭でグンっとその世界に引き込まれます。広い世界、大空を気持ちよさそうにはばたく鳥…よく見ると…ピジョンです。
もうね、このピジョンが気持ちよさそうに空を泳いでいるのがもう素敵。なんというか、しっかり生態系があって、世界に”いる”という事が実感できます。
しかし、これはあくまでライムシティの外の話、野生のポケモンの生態系を感じられるという利点はありますが、ポケモンとの共存がテーマで成り立っているライムシティはこんなものではありません。ライムシティではポケモンはモンスターボールに入っていないため、皆が自由に生活をしています。交通整理をするカイリキーやスピーカーの代わりになっているドゴーム、バーで歌っているプリンなど、それぞれの特徴を活かしており、まさに”共存”を感じます。
また、ポケモンが普通にいる世界ならではの看板も是非注目していただきたい点。(多分)薬局の看板がジラーチデザインだったり、バーの看板がネオンで出来たヨルノズクだったりと、所謂この世界で動物モチーフの看板があるように、ライムシティは自然にポケモンモチーフが使われているのですね。それだけにライムシティをもっと見たい!という感覚になります。
まとめ
実写化ポケモンという不安と期待が入り交じっている人が多いであろう本作「名探偵ピカチュウ」。しかしその実態はポケモンへの深い愛とリスペクトが込められたものでした。ストーリーとしても難しくしすぎていないため、完全に大人向けではなく、ファミリーで楽しめるポケモンというコンテンツの根本をしっかりと残しています。さらに最後のエンドロールにはファンが歓喜する仕掛けもあり、見事な出来栄えでした!
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インフィニティサーガの集大成!正に傑作「アベンジャーズ:エンドゲーム」ネタバレ感想!!
「アベンジャーズ:エンドゲーム」(原題 Avengers:Endgame)主演 ロバート・ダウニー・Jr/クリス・エヴァンス 他
あらすじ
サノスの手によって全世界の生命体が半数になってから幾日。残されたヒーロー達が再び動き出した。新たな希望を胸に、地球は、ヒーローは、失ったものを取り戻せるのか……
概要
ありがとう…今まで、本当にありがとう。
遂に、遂にこの時が来てしまいました。MCUの最新作であり、10年続いたインフィニティ・ストーンを巡る「インフィニティ・サーガ」の完結編「アベンジャーズ:エンドゲーム」、それが公開となりました。見終わったときには上述した感謝と、作品そのものへの感動、そしてなんとも言えない寂しさに包まれました。正直、どこまで書くべきか、何を書くべきかわからないほど凄すぎた作品ではありましたが、なんとか記事に落とし込んでいこうと思います。
タイトルにもありますが、ある程度ネタバレをしていますので、気を付けてください。この先見る予定があるのであれば、頼むから読まないでください。どうか、映画そのものを100%楽しんでください。
全ての総決算、何もかもが熱く、全く予想できなかった。
衝撃のストーリー
さて、今作のストーリーは何もかもが予想をはるかに超える出来栄えとなっていました。例えば、恐らくかなりの人が知っていたであろう情報の「タイムトラベル」。確かに、噂通り量子世界を旅して過去に向かうという展開は今作にありました。しかし、過去の世界でサノスと戦う訳ではなく、過去の世界ではストーンを集めるというものでした。というのも、過去は変えられないという絶対条件があるようで、過去にいってサノスを倒しても、消滅の事実は変えられないというのがMCU的時間のルールなのです。
さらに物語はまさかの5年後からスタートします。いやこれ誰も予想できないですよ。「キャプテン・マーベル」のエンディングでアベンジャーズマンションにやってきたキャロル、もうここで決戦に向けて動き出すと思うじゃないですか。でもそこからある展開を経てなんと5年の月日が経ちます。もう唖然。
そしてあのサノスも冒頭のとある展開からどうボスに帰り咲かせるのかと思いきやまさかの過去サノス!過去からのサノスを出し、さらに目的をより凶暴にしたことで見事に「インフィニティ・ウォー」で描かれたサノス像を破壊し、”ヴィラン”として際立たせました。IWはサノスの物語ということもあってサノスに肩入れする声もあったらしいですからね。それを打ち消したのは流石と言わざるを得ません。
まさかのコメディシーン
そして驚きだったのが、前作IWに比べて圧倒的にコメディシーンが増えたこと。前作がほとんど暗い展開だっただけに今作も同様の雰囲気を予想していたのですが、見事裏切られました。これは5年経たせたからできる技ですね。心に少し余裕が生まれたというか。スコットが加入したのも大きく、彼がいなければ物語も始まりませんし、コメディ要素も少なくなっていたでしょう。また、ソーもビール腹の引きこもりというコミックリリーフ化しての登場だったこともコメディ要素の拡大に貢献していますね。個人的には「バカが座ってる」とか、「彼はアホなのか?」「アメリカのケツ」「彼か木しか選択肢はなかった」あたりが好きです、あれ、こうやってみるとネビュラもかなりコメディに貢献してますね。コメディ要素は無くていいという意見もありそうですが、MCUは基本的にコメディ多めなので、MCUらしさが出ていて良かったですね。
最終決戦は本当に心に刺さる
そして迎えた最終決戦。まず、めちゃくちゃアツいBIG3(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー) vs サノス!今回のサノスはインフィニティ・ストーンを所持していない代わりにダースモールのライトセーバー的なブレードを持って登場です。このプロペラ剣かっちょいい。
まずもうさ、BIG3が共闘しているってだけで目頭が熱くなります。ソーの雷撃をアイアンマンがアーマーで受けて超強力なユニビームにしたり、キャップの盾が割れたりと熱い戦い。しかし一番の注目はやはりキャップがムジョルニアを持ち上げたことでしょう。実は「エイジ・オブ・ウルトロン」の冒頭でキャップはハンマーを少しだけ揺らすことに成功しており、その時の伏線が今になって回収されました。展開の熱さもさることながら、それを見たソーが「やっぱりな」と驚かなかったのがまた熱いです。
そして、やがて集結する歴代のメンバーたち。サノスに消滅させられた者たち、魔術師、アスガルド人、ワカンダ人。全員が再び、サノスの前に立ちはだかります。そして、互いの軍隊がぶつかりあう直前。遂に、MCUが今までやってこなかった、焦らしに焦らし続けたアレを行うのです。
「アベンジャーズ!!……アッセンブル」
はい、泣いた。泣きましたさ、こんなの泣かないわけ無いでしょ。最初で最後のアッセンブルは仲間を鼓舞するというより、噛みしめるようなものでした。
そこからはもう息もつかせぬ怒涛の大規模戦闘。そんな中でもワスプはスコットと合流し、ロケットはグルートをかばい、アイアンマンはピーターに再び会っているのをみてまた泣きそうになります。そんな時でもコメディを忘れないんだからもう感情はぐちゃぐちゃでした笑
追いかけ続けてくれたファンへのご褒美にあふれている作品でもあった。
と、本編は文句なしの感動大作である一方で、今作は正に総決算、今まで追いかけてくれたファンサービスが存分に盛り込まれた作品でもあります。なので、ここで印象深かったところや好きだったところをいくつか紹介しようと思います。全てとはいいません。多分網羅出来てないし。
MCU編
MCUのファンサービスは本当に多かったです。特に出演陣に関してはすごかった。エンシェント・ワン(ストレンジの先生)、降板を明言されていたナタリー・ポートマン演じるジェーン、ラムロウ、シットウェル、ハーレー(アイアンマン3の少年)、フリッガ(ソーのお母さん)、ドラマで出演していたジャーヴィス(人間)、ハワード・スタークなど、過去に戻れる展開を活かして死亡しているキャラクターまで登場します。特にエンシェント・ワンは「アベンジャーズ」のNYの戦いの裏側でサンクタムを守っている姿で出てきており、物語の補完をしてくれているだけでなく、何なら「ドクターストレンジ」の本編より良い印象でした笑
さらに、過去の人物と出会えることで、メインのアベンジャーズの面々の心を浄化する展開に繋がるのも好印象でした。
そしてシーンとしてもファンサービス多め。多分みんなも大好きでしょうけどウィンターソルジャーのエレベーターシーンのオマージュや「アベンジャーズ」のロキが捕まった後の描かれなかった展開、キャプテン・アメリカのセリフ「一日中続けていられるぞ」とかね。そして何より”I Am Ironman"。今まで追いかけてくれたご褒美であるかのようなシーンの連続に心が揺さぶられます。
コミックス編
もちろん、ファンサービスはMCUのみではありません。コミックスファンにとってもかなり嬉しいサービスに満ち溢れていました。
まずは今回のハルクでしょうか。バナーと融合し、プロフェッサーハルクとして登場しましたが、これはコミックでも割とある展開、怒れば怒るほど強くなるという性質上戦闘力は落ちてしまうものの、その耐久力や知能はチームに多大な貢献を果たします。そしてソーが地上に築いたアスガルドことニューアスガルド。こちらも実はコミックスでもある展開。MCUと同じくアスガルドが落ちた時にオクラホマ州に出現し、割と地球人とも交流していました。
驚いた(嬉しかった)のは、若きハンク・ピムが登場したシーン!あそこにはアントマンの初期のヘルメットが置かれています!ピムのアントマンといえばあのヘルメットか触覚が生えているやつなので、ファン的にはたまらないのです。
コスチュームといえばロケットもコミックスデザインのコスチュームで登場。ガーディアンズの面々はコミックスとのデザイン差が広いので実写で見ることができる喜びですよ。
そして一番印象的だったのはなんといってもサムがヴィブラニウムシールドを受け継いだこと!実はバッキーもファルコンもコミックスではキャプテン・アメリカを継いだこともあり、ファルコンのキャプテン・アメリカはかなり最近の展開だったりします。これから先のファルコンキャップの活躍が楽しみで仕方がないですね!
ちょっと気になった点も…
と、ここまではひたすらに今作の素晴らしい点を挙げてきましたが、実は今作の中で一つ、納得がいっていない点があります。え?ネズミがアントマン助けたところ?あそこはアントマンらしくていいでしょ。
僕が気になったのはラストシーン、老スティーブの出現シーンです。実は、この記事を書くより前、僕が作品を鑑賞した日にマベストディスコードでさんざん議論済みではあるのですが、正直まだ納得がいっていないのです。
問題のシーンはキャップが再び過去に戻って借りてきたインフィニティ・ストーンとムジョルニアを返却するシーン。量子トンネルの関係でキャップが過去でどれだけの時間を費やそうと現在では5秒ほどしか経たないのですが、バナーがキャップの帰還スイッチを押してもそこに姿はなく…少し離れたところで老人になったスティーブとして登場するというものです。
実はここ、一見かなり穴だらけ。MCUのタイムトラベルでは過去の世界は直接現在に影響しない…ハズ(間違っていたらすいません)。だからこそ過去でベイビーサノスを倒すという案が却下されているのですが、その考え方だと、キャップが過去で帰還を拒否してそのまま生き続けても同じ”現在”には辿りつけないハズなのです。では、ラングのコメディシーンのように老体まで過ごしたスティーブがトンネルを通ってきたのかというと、出現場所的にそれも違和感。
おそらくはファンの満足と納得を優先された結果かもしれませんが、このシーンだけは辻褄があっておらず、もやもやするのです。まあ、この考察で議論するのも楽しかったから良いんですけどね。答え、求む(笑)。
まとめ
これまで築き上げ、多くの人々を興奮と熱狂の渦に巻き込んできたMCU。「アベンジャーズ:エンドゲーム」は、今作が集大成ということもあり本当に何もかもが素晴らしく感動と、興奮と。そして少しの喪失感を味わえる傑作でした。
とはいえ、MCUの世界は終わったわけではなく、後が控えている「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(MCUのピーターニューヨークにいるほうが珍しい説)や、ディズニー+で配信予定のドラマ群。まだ見ぬ新作と、世界はこれからも広がっていきます。ペースは落とすらしいけど。今作はあくまで「インフィニティ・サーガ」の完結編。これから先も、僕たちを夢中にさせてくれることを祈っています。とはいえ、
今まで、本当にありがとう。今までも、そしてこれからも、3000回愛しています
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特撮好き必見!?「ニンジャ・バットマン」感想
あらすじ
ゴリラ・グロッドの策略により、中世日本…戦国時代へとタイムスリップしたバットマン。そこでは、ジョーカーが尾張の大名として天下統一を目前としている世界であった。元の世界に戻るため、そして、ジョーカーの企みを阻止するため、バットマンの新たな戦いが始まる!!
概要
日本初の全く新しいバットマンを描いた映画「ニンジャ・バットマン」が遂にnetflixにやってまいりました。日本の戦国アクション×アメコミ作品という新しい試みの中にさらに合体する巨大ロボなんていう特撮文化も交えた作品となっております。互いの文化をリスペクトした作品でもあり、綺麗に融合させたな、という印象が強かったです。
特に、キャラクターデザインは見事に和洋折衷。バットマンだけでなくロビンやキャットウーマン、そして戦国大名になったヴィラン達が素晴らしいデザインで描かれいます。
個人的にはトゥーフェイスがめっちゃかっこよかったですね。もっと活躍してほしかった。
アクションが熱い!怒涛の展開にあっという間の90分!
今作で驚いたのは展開が異常に早い事。なんと初めのオープニング、タイトルが出てくる前にバットマンは戦国時代にタイムスリップします。ゴッサムパートの短さよ。さらにそのまま流れるようにジョーカーと一回目のバトル。準備期間なんてものはありません。
ここまで展開が早いと本当に90分も持つのかを不安になりますが、そこはご安心を、それどころか毎回違った趣向の熱いバトルが先に待っています。それはバットモービルを使った迫力戦やニンジャらしい奇襲戦、上述した巨大ロボ戦など飽きることのない展開として待ち構えていますよ。
そんなバカな!ぶっ飛んだ展開・設定がクセになる!!
そして今作のもう一つの魅力はかなり独特のぶっ飛んだ展開。例えば、鎧を着た猿が集まってでっかい金色の猿になったり。その猿に蝙蝠の大群が纏うことで巨大なバットマンになったり(!?)。正直、なんでやねん!っと突っ込みたくなるような展開も多いのですが、見終わってみればそれもまた魅力。大名という立場のヴィランに対してバットマンは忍者なので、城ロボが使えないがゆえの打開案なのでしょう。
また、城をロボにしたりしているのに変なところで戦国なのも面白さのひとつ。是非注目していただきたいのはカメラ映像の代わり。バットモービルが走っている様を巻物と棒に刺したバットモービルのプラ板みたいなので、表現したり(まあ、プラ板がそもそもって気もしますが)と変な工夫があって細かいところを見るのも楽しいです。
まとめ
バットマンの新たな可能性を感じる一作「ニンジャ・バットマン」元々、バットマンが忍者感があることもあり、非常にマッチしていて楽しむことができました。特撮感もあるので、興味がある方は是非、お試しください!!
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コミックスに詳しくない人にも超おすすめ!DC映画最新作「シャザム!」が泣いて笑える傑作だった件
「シャザム!」(原題 SHAZAM!)主演 アッシャー・エンジェル/ザッカリー・リーヴァイ(シャザム時)
あらすじ
幼き頃に生き別れた母親を探すため、里親の元から家出をする日々を送る14歳の少年ビリー。ある日、彼は魔術師を名乗る老人に力を授けられる。ビリーが「シャザム!」と一声叫ぶとそこにいるのは超人無敵のスーパーヒーローだ!
概要
DCEU最新作「シャザム!」がついに公開となりました。実はこの2019年4月は3月公開の「キャプテン・マーベル」、今作「シャザム!」、そして4月26日公開の「アベンジャーズ:エンドゲーム」が劇場で上映しているという超アメコミ映画祭りだったりします。なんとも時代を感じずにはいられませんね。
さて、そんな今作「シャザム!」は主人公ビリーをディズニーチャンネル俳優のアッシャー・エンジェルが、シャザムを「塔の上のラプンツェル」でフリンの声を演じたザッカリー・リーヴァイがという1役2人で展開されます。アッシャー・エンジェルは時期ザック・エフロン枠とも呼ばれているらしいですよ。
全く新しいDCの世界!さらに広がった可能性!
さて、初めの低評価はなんのその。いまではすっかり良い作品を生み出しているDCEUの世界ですが、今作ではそんなDCEUの枠組みをより大きく広げる”コメディ作品”として仕上がっています。今作の主人公ビリーは里親を転々としているだけあって少し陰のあるキャラクターとして登場します、しかしそうはいってもやっぱり14歳。いざスーパーパワーが手に入るとびっくりするくらいテンションが上がって調子に乗り始めます。しかし、ビリーが浮かれまくっているのはあくまでシャザムの姿の時だけ…だからこそ、その不釣り合い感が楽しいです。
ヒーローコスチュームにも注目
また、もう一つ面白いのがシャザムの見た目。ぴちぴちなタイツに白いマントをはためかせて…なんとまぁ、一周回って今時珍しいレベルのテンプレ的ヒーロー像。映画化にあたって行われる”ヒーローを現実世界に落とし込む”という過程をあまり強く行わず、コミックキャラクターがそのまま出てきたかのように錯覚します。他の作品であればそれはあまりいい評価とは言えなかったでしょう。無印の「アベンジャーズ」でキャップがどうにも原色バチバチで浮いていたような感覚を覚えたと思います。しかし、今作ではその"浮いている感覚"がまた面白さに繋がっているのです。PVでも見ることが出来る
「この姿じゃおしっこの仕方も分からないんだぞ!!」
とかね。ある意味ではリアルに落とし込んでますね。
デッドプールのスーパーヒーロー着地じゃないですけどヒーロー映画を皮肉ってたりもしてますね。DCEUなんだからヒーロー実在しますけどね。
ちなみに他のDCとのつながりはめちゃくちゃ薄いです。バットラング(バットマンの持ってる手裏剣)とか、小物だけでの出演ですね。おまけ的に”彼”は登場しますが。そのため、今作だけでも十分、年代問わず楽しめる作品となっています。MCUにおけるガーディアンズ枠みたいなね。
家族が、温かい
これまたガーディアンズと似ているのですが、今作は”家族”の物語でもあります。
主人公が本当の母親を探しているという設定上、よりはっきり家族の物語として描かれますね。
ガーディアンズでもそうでしたが、結局のところ”家族”というのは血のつながりがあるかどうかではないんだな。という事が非常に実感できます。では何が家族を”家族”たらしめているのでしょう。臭いセリフを言えば”愛”でしょうか。もうちっと落とし込めば”心を開ける相手かどうか”でしょうね。その人を損得勘定なしに思いやることができるか、そんな思いやりが互いにあって、一つの集団となる。それが家族を作りあげるのではないですかね。
特に、今回はビリーが実母に再会できるという、この手の作品ではあまり見かけない展開があるため、年齢層関係なくメッセージがしっかりと伝わるようになっています。実母との再会が、どう家族のメッセージとなったかは、是非劇場でご覧ください。巧みなつくりになっていますよ。
まとめ
DCEU最新作は年齢層、ファンレベルを問わず誰でも楽しめるコメディ作品でした。一応世界は繋がっているので、DCEUの世界にこれからどう混ざっていくのか楽しみな一方で、単品としてもかなり魅力的な作品となっておりますので次回作が来ることも期待してしまいますね!
シャザム! :魔法の守護者(THE NEW 52! ) (DC)
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【アメコミ感想】アベンジャーズ:ディスアセンブルド
あらすじ
結成以来、世界最強の呼び名をほしいままにしてきたアベンジャーズ。
幾多の強敵を退け、数多の修羅場を潜り抜けてきた彼らだったが、遂に終焉の時が訪れる。
何の前触れもなくアベンジャーズを襲う悲劇の数々。その真相を知った時、彼らは苦渋の決断を迫られる。
果たしてアベンジャーズは存続させるべきなのか……。
アベンジャーズの歴史に一つのピリオドを打った話題作が満を持して登場!
本書より引用
概要
現在、アベンジャーズのコミックスを読もうとすると大半の人が最初に手を取るのが「ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト」と呼ばれる作品。
それはいわば”第一巻”でして、そこで結成されたアベンジャーズを主軸にシビル・ウォーやシークレット・インベージョン、シージなどに続き、AVXをもってひと段落となります。その次に手を取られやすいのがそのAVX後の新始動作品「アンキャニィ:アベンジャーズ:レッドシャドウでしょう。
では、なぜ第一巻のポジションである「ブレイクアウト」でアベンジャーズは”再”結成されるのかというと、”一度崩壊している”からなのです。解説書などを読むと、その”崩壊”は「アベンジャーズ:ディスアセンブルド」という作品内でスカーレット・ウィッチが起こした事件が原因であることが書かれています。そう、それこそが今作なのです。つまり今作は発売したてながら”シリーズのスタート地点としても楽しめる一冊”としてしあがっております。
インフィニティ・ウォーのはるか15年前、崩壊は一度起きていた
今作で描かれるのはアベンジャーズの崩壊なだけあり、内容はあまりにも悲劇的で感傷的なものになっています。なんてったて始まって30ページの間に2度、ド級の災害が起き、さらに大物ヴィランが現れてますからね。そんな大災害の前に、ヒーローたちはどんどんと崩壊していきます。シーハルクの暴走、ヴィジョンの自爆…アントマン(スコット・ラング)やホークアイの死…それは簡単に表現するにはあまりにも重く、辛い出来事です。壮絶な被害を前にかつてアベンジャーだった多くのヒーローが集まりますが、現実は黒幕のヴィランを倒せばいいなんて軽いものではありませんでした。
全てはスカーレット・ウィッチの暴走にある。
やがて、事件のすべてはヴィランの仕業などではなく、仲間であるはずの、同じアベンジャーズの一員であるはずのスカーレット・ウィッチによるものだと判明します。
MCUでは物体を操る念力的な力を行使している彼女ですが、実はコミックスではケイオス・マジックと呼ばれる”現実改変能力”を持っており、頼りになる一方で非常に危うい存在です。彼女はヴィジョンと結ばれ、その能力をもってアンドロイドとの子をもうけます。しかしその双子はとある事情からメフィストによって吸収されてしまいスカーレット・ウィッチの師匠であるアガサは彼女から子どもの記憶を消し去ったのでした。しかし、やがてワンダは失われた双子の存在を知ってしまう事になり、その精神を暴走させてしまうのです。
注目は冒頭とエピローグ
今作で注目のシーンはなんといってもエピローグのなんともいえないしんみりした感じ。そこでは生き残ったアベンジャーが死者へと手向けの盃をかかげ、それぞれの思い出を語ります。それはヒーローたちが思い出す”一番良かった時”の思い出。結成した時、キャプテン・アメリカを海から引き揚げた時、ワンダとヴィジョンの結婚など…素晴らしいのはファルコンのセリフでしょうか。
メンバーの半分が自分抜きの冒険を選んでら
内野外野は関係ねぇんだな。チームそのものが好きなのさ
本書より引用
なんだかグッときますよね。そして、そのままストーリーはラストの見開きへと向かいます。この見開きがまたジーンとくる。なんというか、ヒーローたちへの、アベンジャーズへの人々の愛と、読者の、そして作り手の愛がグワっと伝わってきます。僕は思わず鳥肌が立ってしまいました。
また、完全におまけなのですが、最初の1ページ目が地味に注目です。というのも、この時代の、崩壊する前のアベンジャーズの日常が描かれているのです。ホークアイがバイパーに惚れてるって話をしてるだけなのですが、みんなの絶妙な悪口が良い味を出してます。ここ、注目です。
まとめ
邦訳コミックのシリーズを考えると第0巻といえる今作。絶望的なストーリーではあるはずなのですが、そこにはアベンジャーズへの愛が十分に伝わっている一冊でした。また、今から15年も前に、私たちがインフィニティ・ウォーで感じた絶望と、次の展開への期待を読者が感じていたと思うと感慨深いものがあります。これから本腰をいれてマーベルの世界を堪能してみたい方、とりあえず一冊”アベンジャーズ”を読んでみたい方は必見の一冊です!
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス,デビッド・フィンチ,オリビエ・コワペル,ジョージ・ペレス,アレックス・マリーヴ,スティーブ・エプティング,リー・ウィークス,マイケル・ゲイドス,エリック・パウエル,ダリック・ロバートソン,マイク・メイヒュー,デビッド・マック,ゲイリー・フランク,マイケル・エイボン・オエミング,ジム・チェウン,スティーブ・マクニーブン,御代しおり
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【アメコミ感想】グウェンプール:さよならするのはつらいけど
あらすじ
こっちの世界にオジャマしてそろそろ1年半。楽しい事も辛い事もなんやかんや色々あったけど、ついに来てしまったお別れの時!
闇堕ちしてまで連載にしがみつきたくないけれど、おかげでシリーズの終了が確定!
もうこうなったらきちんと終活すませてマーベルの歴史にでっかい爪あと残してやろうじゃん!……でも、どうやって?
人気シリーズもついにラスト!ここまで来れたのは読者のみんなの応援あってこそ!そのお礼を込めて、巻末にはライターのクリストファー・ヘイスティングとアーティストのグリヒルの邦訳版オリジナル・インタビューを収録!それでは最後までお楽しみを!
本書より引用
概要
堂々完結!グウェンプール!
さて、長きに渡りレビューをしてきたグウェンプールが遂に完結いたしました。アメコミの特性上”完結”することがなく、フェードアウトしていくことが非常に多い中、しっかりと完結していることにちょっとばかりの感動を覚え、そしてそれが全て邦訳されたことに多大なる感動を覚えました。
ちなみに、以前までのレビューはこちらからどうぞ
第一巻
第二巻
第三巻
第四巻
未来が失われた少女は何を追い求めるのか
さて、前作「第四の壁、破っちゃいました」でコミックへの干渉能力を強めたグウェンプール、なんと今作ではヴィランを押してコマの外へ追放するというえげつない戦闘を見せつけてくれます。強いなんてもんじゃねぇ。グウェンプールはその能力を駆使してDr.ドゥームを倒して箔をつけてアベンジャーズ入りを果たそうと試みます。
今までであれば、このアベンジャーズ入りを果たすという目的はいつも通りのめちゃくちゃな思い付きのひとつ、深い意味なんてありません。しかし、そこは今まで数々の経験を重ね、成長したグウェンプール。かつての”コミックの世界だから好き勝手する”ような彼女の姿はそこにはありません。グウェンの数々の行動はすべて最終回を回避するための行動なのです。コミックの時間軸や枠を見ることができるグウェンプールだからこそ、自らの物語に先がない事に気づいてしまっているのです。
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ラストも魅力爆発!様々なキャラクター!
さて、いままで数々のゲストキャラクターに恵まれてきたグウェンプールですが、今作でも相変わらず、キャラクターの魅力が爆発しています。
バトロック
まずはいつも通り、メンタルイケメンのバトロック!今作でも相変わらずめちゃくちゃかっこいいです。今回は最終回を迎えないため、拒否したはずのヴィランを再び目指し始めたグウェンプールが気に病まないように義賊の仕事を与えてくれます。
ちなみにこんなイケメンなバトロックはこのシリーズだけなので、全然性格の違う(本来の小物ヴィランの)バトロックがこの先描かれることも、グウェンプールにとっては防ぎたい未来です。
ちょこっと未来のグウェンプール
そしてラストに登場したちょこっと未来のグウェンプール、ロングが魅力です。まぁそれ以上は何もないですが。
ちなみにどれくらい未来かというと「マーベルキャラクターは大抵いきなり年を取る」が答えだそうです。メタい。いつもだけど。
インファマス・アイアンマン
そしてラストは「インファマス・アイアンマン」!邦訳は初登場ではないでしょうか?
自分も追いかけられているわけではないのですが、彼の正体はDr.ドゥーム。邦訳も予定されているインカージョンに関する一大イベント「シークレット・ウォーズ」を経て善玉になったヒーローです。グウェンプール的にはヴィランのドゥームを倒したかったのにいつの間にやら良いヤツになっていて落ち込む展開になります。それにしても彼の見た目かっこよすぎますよね。フィギュアとかないのかな。
まとめ
5冊で完結する潔さ、読みやすいポップな画風、豪華なゲストとどれを取っても楽しめるグウェンプールシリーズ。物語もメタ要素や時間を超える展開など日本人が楽しめること必須なものとなっています。是非!完結した今こそ試してみてはいかがでしょうか!
グウェンプール:さよならするのはつらいけど (MARVEL) [ クリストファー・ヘイスティング ] 価格:2,592円 |
グウェンプール:こっちの世界にオジャマしま~す (MARVEL)
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大人になれない大人たちへ、これは、心の成長の物語。
「ユニコーン・ストア」(原題 Unicorn Store) 主演 ブリー・ラーソン
あらすじ
アートの世界で挫折し、面白みもない”普通”の生活を送ることになった女性キット。しかし、彼女は招待状に導かれ、夢だったユニコーンを育てる機会に恵まれることになる!まずはユニコーンを受け入れる準備をしなければ…
概要
Netflixが贈るコメディ作品「ユニコーン・ストア」です。現実の世界でユニコーンを飼うというおとぎ話に振り回される女性の姿を描きます。
今作の主演、そして監督はブリー・ラーソン。「キャプテン・マーベル」でキャプテン・マーベル役を演じました。しかも今作にはニック・フューリーを演じたサミュエル・L・ジャクソンも出演しており、配信時期も踏まえて何かを感じずにはいられない感じになっております。
まぁ最初はレベル・ウィルソンが主演の予定だったらしいので偶然なんでしょうけどね。
大人になるための物語
今作の主人公キットは大人になり切れない大人として描かれています。といっても、コメディ映画のテンプレ的なわがまま放題やりたい放題の子どもっぽさではなく、社会に上手くなじめず、夢見がちな少女がそのまま成長したような状態って感じですね。ユニコーンが好きで、ラメとか虹とかが好きな感じ。少女趣味ってやつでしょうか。彼女が芸術家として、アートの世界で生きていこうとしたのもこういった社会に馴染めなかったのが原因なのでしょう、最も、その芸術の世界からも見放されたわけですが。
そんなキットの元に舞い込んできたのが”ユニコーンを飼える”という話、もちろん女児趣味だからといって初めはそんな話を信じないキットですが、セールスマンの口車にまんまと乗せられ、いつの間にやらユニコーンを信じるようになり、ユニコーンを迎え入れるために”愛にあふれた人物”を目指すようになります。
そう、今作は”ユニコーンを受け入れるために”という名目を得たキットが人として成長をする物語が描かれているんですね。
リアルすぎる周囲の反応が魅力!
今作で非常に魅力的なのが周囲のリアクション。キットのユニコーンに関する発言や”夢、魔法”なんてものを前面に押し出したプレゼンをした時の周囲の反応が非常にリアルで面白いのです!なんというか「ばっかでーギャハハ!」ではなく…「うわぁ…」という反応なんですね。リアル笑
基本的にキットとセールスマンの関係だけがファンタジックに描かれているため、それ以外の”徹底的なまでにリアルな世界”との差が非常に見ごたえのあるものとなっているのです。
まとめ
Netflixが贈るヒューマンドラマ「ユニコーン・ハウス」。キットの子どもっぽさだったり、成長というのが目に見えるほど特徴的ではないというのが非常に現実的であり、なかなか冒険したな、と感じさせてくれました。映画となるとやっぱり過剰に表現しがちですからね、ここまでリアルなのは珍しいです。だからこそ、キットと同様に心が成長出来ていないのではないか?と自分に悩んでいる方にとっては何かを掴むきっかけになり得る作品でした!